自分の気持ちにまっすぐになる。

日々の生活の中で感謝することはとても大切ですが、感謝の気持ちが湧いてこない時、生活の見直しが必要なのではないかと思うのです。

自分を大切にできていない、嫌なことをずっと我慢している、自分を尊重できていない時間、そのような時に感謝の気持ちが湧いてきたり、感謝の気持ちを持つことは難しいと思うのです。

例えば、仕事が忙しく、心身ともに疲れている、家族のためなど、自分以外の人のために人生を使いすぎてしまっているなど、

人として十分な休息やゆとりがない中で、感謝の気持ちを持つこと自体が難しくなってきます。

そのゆとりがない中で、それでも感謝しなければ、と考えることはさらに自分を追い詰めることになりますから、

まずは自分にゆとりを持てるように生活を変える、少しでもいいので休息をとる、自分の時間を作る、まずは自分の欲求に対して正直に、自分を一番に大切にするようにしましょう。

これは私の経験になりますが、毎日身の回りのあるものを数えて、感謝することを習慣にしていました。

しかし、ある時仕事でとても忙しく、感謝どころか睡眠時間もままならない生活に変わったことがありました。

しかも、その時の仕事は自分が心からしたい仕事ではなく、生活のためとして働き始めたものだったのです。

普通なら、仕事があるだけでもありがたい、生活ができるだけでも、と考えるでしょう。

私もはじめはそうでした。

しかし、睡眠時間は短くなり、通勤は1時間以上かけて毎日満員電車、そこまでしても仕事は自分のしたいことではない。

その時に、感謝の気持ちは、全く出てきませんでした。それどころか、心も身体も疲弊し出して、いろんなことに腹を立てたり、気持ちに余裕がなく、些細なことにも我慢が出来なくなってきたのです。

その生活を数日続けてみて、自分がこの生活に感謝できないと思った瞬間に辞めました。

継続すること、耐えること、長い目で見て辛抱することも大切ですが、私にとってはそれ以上に、

感謝できないゆとりのなさに耐えられなかったのです。

状況によっては仕事や家族、周囲の人に心を配る割合も必要でしょう。ですが、それだけで心をいっぱいにしてはいけないと思います。

もしもそのために自分の心を配ったとしても、それらは、あくまで6~7割ぐらいにして、残りを自分のために空けておく必要があります。

そのゆとりがなければ、感謝の気持ちは持ちたくても持てないし、今度は感謝できていないと自分を責めてしまうかもしれません。

私は自分に対して正直でいたいし、周囲の人には本当に申し訳ないですが、

自分が嫌なこと、自分の気持ちを尊重できないこと、自分を大切にできないことは絶対にしないと決めています。

そんなことしたら、周りに迷惑がかかるのでは?と考えられるでしょう。

確かに迷惑が掛けることもあります。しかし、自分を抑えて、感謝できる気持ちをなくし、心をなくして頑張ったところで、周囲の人は私の人生の責任を取ってくれるのか?と思うのです。

運動指導をしていると、指導者の体型も大事になるのですが、瘦せていれば痩せすぎだと病気扱いされ、少し体重を増やすと、太っていると陰口を言われたのを聞いた時、

人は何をやっても、いろんなことを好きなように言ってくる。だったら、言ってくる人にいちいち合わせたりせずに、自分が生きたいように生きればいいと思うようになりました。

私は、毎日昇る朝日をみたり、毎瞬の感謝したりする時間を大切に思っていて、その時間を得ることが出来なかったり、感謝の気持ちを大切にできるゆとりがないのであれば、どんなに収入があっても、どんなに素晴らしい肩書があっても、私の心は死んでいるし、決して幸せではないと気が付きました。

これを読んでいる皆さんはいかがですか。

収入や肩書もあったらいいとは思うでしょう。

ですが、本当にそれだけのために生きていますか。本当はそうではなくて、より良い人生を送りたいと思っているのではないですか。

そのためには、自分が大切にしていること、自分の軸となる部分をなくしてしまったり、その部分を押し込んで生活した時、

その人生に後悔はありませんか。

人生の時間は無限ではないので、どこかで折り合いをつけることも必要です。ですが、自分の主軸となる部分をなくして生きても、見た目には普通の人間でも、ただの抜け殻、中身もなく、ただ呼吸しているだけの存在となります。

ハワイアンスピリットでは、このような状況を手袋のようだと言います。

ご存じのとおり手袋を手につけることによって、手袋としての機能を果たしていますよね。

しかし、一旦手から離れてその辺に置いてあったらどうでしょう。

その実態には生命力もなく、動くことも、役割を果たして機能することもありません。

手袋は、手に合わさって初めて動くものだからです。

結局、人もそれと同じで、心(中身)が伴わなければ何をしても、ただの人形のように生きるしかなくなります。

ですので、やはり自分の気持ちにまっすぐに生きること、それが幸福への扉だと思うのです。

私はそのゆとりがなくなった経験から、自分が本当に大事にしていること、自分が大切にしてる時間を確保することが出来るなら、

他のものまでもう求めたいと思う気持ちがなくなりました。

ですので、自分が一番大事にしていること、そのために費やす時間が今もしあるのであれば、それを優先にするようにしましょう。

他の人の軸に一緒に寄りかかるのではなく、自分が持っている軸を大切にするだけでいいのです。

今日もお読みいただきありがとうございます!