客のココロをワシづかむ![ココワシ001] | 学びのマーケティング研究所 名倉裕一朗のブログ

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ここち良さを生活に
ワークショップデザイン 

顧客心理を発掘することは重要です。

不定期ではありますが、いろいろな職業において

客のココロをワシづかむ![ココワシ]というテーマで

お話します。

 

 

第1回目は「フィットネスインストラクター編」です。

特にエアロビクスのようなスタジオで行われる

グループエクササイズのインストラクターのケースです。

 

 

私は実は食の関係だけではなくフィットネス関連の会社を

25年ほど経営しています。

その事業の一つにエアロビクスインストラクターの養成講座が

ありました。

今までに約600人程のインストラクターを養成してきました。

 

 

新人インストラクターのデビュー前には必ず、私が面談をします。

そして、いつもお話しすることがあります。

それは、デビュー前の不安で一杯のインストラクターへの

応援のための「おまじない」のようなものです。

 

 

それは「新入会員さんに声を掛けろ!」です。

 

 

スポーツクラブというものは元気で活発な会員さんが多く、

華やかなイメージを一般的にはもたれています。

勇気を振り絞って入会手続きをした新入会員さんは自分が

クラブに馴染めるか?

レッスンについていけるか?

仲間ができるか?

という不安で一杯です。

 

 

今日は思い切ってエアロビクスのレッスンを受けてみようと

思ったとします。

様子を見るため少し早めに来て、スタジオの角に

体操座りしています。

不安そうにインストラクターと目を合わさないようにしています。

 

 

新人インストラクターにとってこんな会員さんを見つけたらチャンスです。

さりげなく近づいて声を掛けてみましょう。

「このクラスにはいつも参加されるのですか?」

(ビギナー的な扱いをしないよう気遣います)

 

 

恐らく

「いいえ、初めて参加します、まだ今月入会したばかりなのです。」

というような答えが返ってきます。

 

 

そこでインストラクターは

「実は私もインストラクターになりたてなんです。」

「一緒に頑張りましょう!」

と伝えます。

 

 

レッスン中、その方の動きを注意して見ておきます。

たまには視線を合わせて軽く微笑んであげましょう。

ビギナーは自分がうまく動けていないのはわかっているので

最初から動きを直されたりするのもイヤかもしれません。

 

 

そしてレッスン修了後には

後片付けの手を止めて、スタジオの出口に立って

送り出しをするようにします。

銀座のクラブのママはどんなに忙しくても

お客さんが帰られる時に一緒にビルの一階まで降りて

送り出しのご挨拶をします。

お客さんはこれで気分よく帰れます。

 

 

インストラクターも送り出しをしながら

会員さんに声を掛けていきます。

特に先程の新入会員さんには

「今日の○○ステップ、ちゃんと動けてましたね!」

とか一声ほめてあげて下さい。

新入会員さんは「自分の事を見ていてくれた」と

嬉しい気持ちになります。

 

 

次週、またその新入会員さんが同じレッスンに来てくれれば

そのインストラクターのファンは一人できたことになります。

新人インストラクターの時は、技術や話術も未熟です。

目の肥えたベテラン会員さんに気に入ってもらうのは

なかなか難しいものです。

 

 

お客さんの心理としては

自分の存在を認知されることほど価値があるものはありません。

「私はあなたのことをいつも気にかけています」

このメッセージはまさに

客のココロをワシづかむ![ココワシ]

なのです。

 

 

再び夜のお仕事ネタで恐縮ですが(笑)

キャバクラのナンバー1のホステスはすべてのお客さんに

「あの娘は私のことを一番気に入ってくれている」

と思わせるそうです。(ああ、、、勘違い)

 

 
 

客のココロをワシづかむ![ココワシ]

というテーマは

これからどんどん深めていきたいと思います。

お付き合いください。