《日本の伝統色》を一緒に学びましょう!
前回に引き続き、朱色のお話し。
今回は、《まそほ》。
まそほ⁉︎
聞いたことない日本語ですよねぇ…
実は、これも朱色のひとつ。
前回、朱は『天然のものを「真朱」
人工的に作られるものを「銀朱」と呼ぶ』
とお話ししたのを覚えてますか?
そう、天然の朱=真朱の古い呼び名なのです。
朱は、最も古くから使われている顔料で、
縄文時代の土器にも朱が使われたものが出土されているそうです。
奈良時代に編集された日本最古の和歌集『万葉集』の中に
真朱を詠んだ句があります。
「真金吹く 丹生の真朱の色に出て
言はなくのみそ 吾が恋ふらくは』
(恋するわたしの気持ちは、
鉄を精錬する赤土のように表立って色に出すのではなく、
うちに秘めて言わないだけなのです)
この句の『真朱』が、声に出すときは『まそほ』と読むのです。
『まがね吹く にうのまそほの色に出て
言わなくのみそ あがこうらくは』
ところで、神社仏閣の社殿や鳥居に朱色が使われているのはなぜでしょうか?
これには、朱の原料であり水銀が大きく関わっているようです。
ご存知のとおり、水銀は猛毒です。
その毒が含まれる朱を塗ることによって、
魔物を遠ざける効果があるとされていたそうです。
いわば『毒を持って毒を制する』ということですね。
よって、朱は魔除けや不老長寿の色ともされていたようです。
ここからは私の想像ですが⋯
東京巣鴨のとげぬき地蔵さんの門前通りで売られている赤いパンツ、
浅草の浅草寺や成田山の参道などで売られている唐辛子などは、
この《朱色=魔除け・不老長寿の色》に由来しているのかもしれませんね。
equbo的:まとめ
真朱は自然の朱色という意味。
万葉集では「まそほ」と詠われた。
神社仏閣では水銀を使った朱を塗ることで
魔除けや果ては不老長寿の効果があるとされた。
それでは今日はこの辺で。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Mahalo nui loa ‼︎
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