今日はサンフランシスコの小学校の卒業式があった。

息子は日本の学校制度だと5年生になったばかりだけど、アメリカの学校制度だと5年生を修了したことになり、アメリカでは小学校は5年生までなので、これで卒業である。

 

この道を歩いて通学するのも今日が最後。。。

 

黒いジャケットの下には、スーツとネクタイという正装。でも靴は白いバスケシューズ。

 

アメリカの小学校の卒業式にというものを初めて体験したのだが、「これってアメリカだなぁ、、、日本ではあり得ないわ」と思うことが幾つかあった。

 

1)卒業生の格好がすごい

 

スーツにネクタイといった正装の子供もいれば、よれよれのTシャツにスェットパンツという普段着の子もいるし、超ミニスカートにロングブーツというコギャル風の子もいれば、マクドナルドでもらうような紙の冠を頭に被って登場する子供も。全身光沢のあるピンクのスウェットで登場する子も。痩せている子、標準体型の子もいるけれど、半数くらいはすでに肥満体型になっていて、やっぱりアメリカだよな、と思う。

 

2)成績優秀者とそうでない子を明確に区別する

 

これが一番驚いたのだけど、卒業式のパンフレットに、卒業する子供達の名前がクラスごとに全部書いてあって、その横に印が付いているのだ。印には3種類あって、Principal Award (成績も品行も素晴らしかった最優秀生徒)、Honor Roll(成績優秀生徒)

Student Council(生徒会メンバー)。息子の名前の横にはHonor Rollのマークが付いていたので、「すごい!」と最初は喜んだのだけど、息子のクラス33名の中で、Principal Awardのマークが付いていたのは2人、Honor Rollのマークが付いていたのは27人、何もマークが付いていなかった子が4人いた。大多数がHonor Rollじゃん。。。
 

校長先生がPrincipal AwardとHonor Rollの子供達の名前を一人ずつ読み上げて、その子が席を立つ。29名の子供達が誇らしげに立って拍手を浴びている間、4人の名前を呼ばれなかった子供達はずっと席に座っているわけだ。

 

これは日本では絶対に見られない光景だと思った。

 

この4人の子供達の親はどういう気持ちでこの光景を見ていたんだろうかと思う。しかも、子供達が着席した後も、パンフレットに、成績優秀者とそうでない子供達が、名前の横のマークの有無によって、歴然と記録されているのだ。

 

Principal AwardとHonor Rollの生徒が少数派であれば、パンフレットにマークをつけて、その少数の成績優秀者を表彰することに意味があっただろう。日本の大学でも、総代とか首席として前に呼ばれて、生徒代表で卒業証書を受け取ったりするもんだ。

 

でも、33名のうち27名という大多数が成績優秀者であった時に、そもそもそれを「成績優秀者」とみなすのか(平均じゃないの?)。また、27名を表彰することに意味があるのか?表彰されなかった4名の子供達と親達の気持ちは配慮しないのか?

 

3)卒業式の後の過ごし方

 

帰宅した子供達は、今日は全然お腹が空いていない、と言う。卒業式の後は、甘いケーキ、ジュース、ドーナツ、お菓子がたくさん出て、ものすごく甘いものをたくさん食べたのだとか。そして、式の後はクラスに戻って、学校から貸与されているパソコンでYoutubeを見たり、ビデオゲームをして過ごしたのだとか。

 

甘いもの、ジャンクフード、ビデオゲーム、これってアメリカの小学校(と一般化できるかわからないけど、少なくとも子供達が通った公立の小学校)で頻繁に提供されるものだった。(金曜日の午後は、自分の好きなことをやっていいよ、という時間が多くて、ほとんどの子供達はクラス内でビデオゲームをする)

 

こういう点は好きじゃなかったけど、子供達は良い友達に恵まれ、毎日学校に通うのが大好きだったので、この学校に通わせてよかったと思っている。