ブログは娘が昼寝している間に書くことが多いです。
趣味の読書をするのは、夜の時間が多いです。
テレビを見る主人、本を読む私。
本を読んでる時は、あんまり喋りかけては来ません。
この時間について、あ、と思い出したのが
江國香織さんの「なかなか暮れない夏の夕暮れ」の渚です。
これ、
帯に「人生」と「読書」が織りなす幸福な時
と、あるんですが、「読書」によって孤独を感じる登場人物もいます。
主人公稔の元妻渚。
「テレビを見ている夫を、渚はいまここにいると感じることはできるが、本ばかり読んでいた稔は、そばにいてもいないようにしか感じられなかった。」
おっしゃる通り。
本を読んでいる時は、ここにはいないのです。
海賊と戦ったり、焼き鳥を食べたり、蛇を踏んだり、イタリアの街角で荷物を抱えたご婦人を手伝ったり、山荘で美しい女性と密会していたりするのです。
かわいそうな渚。
読書好きの遺伝子は娘の波十にも受け継がれています。デパートへも本を抱えていき、買い物に興味を示さず読書に没頭する娘。
「本に没頭する娘が渚には、現実を(あるいは母親を?)拒絶して、自分の殻に閉じこもっているように見える。」
そんなこと無いんだけどな?
この本を読むと、ちょっと主人の事が気になります。
ちゃんと、「私はここにいるからね」とたまにいってあげよう。
びっくりするとおもいますが。
