お見舞い中、Mじいさんがしきりに言ってきました。
「隣にある美術館に行って来たら?」
確かに病院の隣には美術館があります。
そして、Mじいさんはそこの美術館の友の会に入っていて、常々やたらと美術館に行くことを勧めてきていました。
全く興味がない私は、「チケット2枚あげるからカレと行って来たら?」と言われたら、「彼氏はいないので、できた時に行きます。」と断ってやりました。
めげないMじいさんは「2枚招待券をあげるから、好きな人とデートしてきなさい。」と言ってきたので、「私の好きな人は、美術館とか行かない人なんです。苦手みたいで…。」とさらに断りました。
だけど、諦められないMじいさんはお見舞いに来た上司と私に「ここまで来たんだから絶対に行って来なさい。」と美術館に行けと命令しました。
全然行きたくない私たちはやんわりとスルーしようとしましたが、Mじいさんは弱っている身体にムチをうってお財布から福沢さんを呼び寄せました。
ヒラヒラと福沢さんが私に手を振っています。
お金まで出してもらったので、もう逃げようがありませんでした。
「お医者さんの言うことをよく聞いて下さいね!」と、何度も念を押して病院を後にしました。
嫌々ながら美術館へレッツラゴー!
隣にあると言っていたけど、病院の広大な敷地は緑に囲まれていて、全く見えません。
タクシーの運転手さんに「美術館はどっちの方向ですか?どれぐらいの距離ですか?」と聞くと、「右のほうにあるよ。5分ぐらいで着くから!」と軽く乗車拒否されました。
歩くこと15分。
美術館なんてありません。
さっきのタクシーの運転手さんが言ってたのは車で5分という意味なのか?
太陽が容赦なく私たちの体力を奪い続けました。
30分ぐらい歩いてやっとのことで美術館にたどり着きました。
やっていたのは、ブルーノ・ムナーリ展。
ブルーナだと勘違いした私はミッフィーをずっと探していましたが、出会えませんでした。
私の心を掴んだブルーノさんのキャラはジジというおさるさんでした。
シュールなジジの人形が欲しくなりましたが、お値段ナント5775円!!
気安く美術館に来た思い出に買える値段ではなかったので、断念しました。
かわりに形状記憶の人形にDAIGOポーズをさせておきました。
お茶をしようと思っていたのに、美術館のカフェは4時30分で閉店と書いてありました。
その時、すでに4時15分…絵本がかわいくて夢中で読んでいた自分を呪いたくなりました。


