朝からご機嫌なMじいさん。

ある新聞社から手紙が届いていました。

広告のお願いだろうと予想していましたが、全く違いました。

Mじいさんが撮影した写真をその新聞社に持ち込んでいたそうです。

虹の写真ですごい写真が撮れたMじいさんはどうしても誰かに見せたくて、新聞社に持ち込んだそうです。

紙面に載ることはなかったですが、図書カードが送られてきました。

気分を良くしたMじいさんはさっそく写真撮影の武勇伝を語りだしました。

それはある台風の日。

Mじいさんは空港に向かいました。

台風なのに…。

高波にさらわれそうになっている空港を写真に収めたいと無謀な挑戦。

当然、台風なので空港へと続く道路は封鎖されていたはずです。

空港への連絡橋は暴風雨や高波で危険なので通行止めだったはずです。

でも、肝心な撮影ポイントはどこか教えてくれませんでした。

一番聞きたいところなのに、かたくなにスルーされました。

ビルの中から台風の日の空港を撮影したと言ったMじいさん。

もちろん台風だったので、人影はほとんどなく、Mじいさんともう一人のん気に写真を撮っているおじさんしかその撮影したビルにはいなかったそうです。

「ビルの横に縦に虹が出ているなんともすごい写真が撮影できたんだ。」と自慢しまくるMじいさん。

話は変わって、他の灯台でも台風の日に撮影をした話をしだしたMじいさん。

一体どうして、台風の日にわざわざ灯台に近づくんでしょうか?

死にたいのか??

いいえ、Mじいさんは「命綱をつけて撮影したからね。」とのたまいました。

「波がすごくて危ないでしょ?だから…一緒に行った友達と2人で命綱をつけて、撮影したんだよ。それに灯台には近づけないように金網が張ってあるんだけど、ワシは通り抜けれるところを知っているから。網が破れているところから入ったんだよ。」

私は思わず聞いてしまいました。

「えっ?勝手に侵入したんですか?」と。

すると、Mじいさんは悪びれる様子もなく、自慢げに言います。

「そうだよ。開いている穴から忍び込んで撮影したんだ。」

台風の日に侵入して命綱をつけてまで写真を撮るMじいさん。

【いっそ、その命綱ごと波にさらわれたら良かったのに…】

一瞬ですが、私の中の邪悪な気持ちが顔に出ていたかもしれません。

でも、もし命綱が切れていたとしても、武勇伝創作が得意のMじいさんなら、「ワシは台風の荒波の中を泳いだことがある。」とか「ワシは水上も歩けるから命綱が切れても平気だったけどね。」ぐらいの話にしてくれるかもしれません。

わざわざ危険に身をさらすMじいさん。

そんなに焦らなくても、Mじいさんはじいさんだからそう長くないのに…。

ワイルドなMじいさんはこれからもきっともっと無謀な挑戦をしてくれるハズです。

すごいぜ、Mじいさん!!