高橋和巳・・・懐かしい。
高校1年の時、社会の教師Yに勧められて読んだのが、「悲の器」。
題名のイメージは、「”砂の器”のパクリ?」だったっけ。
この教師Yはオイラにとっては、ある意味、憧れの存在だった。
芥川龍之介のような風貌、頭の回転の速さ、知識の深さなど・・・・
耳が悪く、時に大きな声を出さなくては会話が成立しないこともあったけれど・・・
いわば、初めて出会った人種!
この頃、被差別部落や朝鮮人差別、成田空港闘争に興味を持ち始め、
何を聴いても、ほぼ即答してくれるYは 神??
そのYに勧められたので、きっと面白い(勉強になる)はず・・・・・と期待に胸を膨らまし・・・・
たしか、文庫本としては分厚い、500ページ以上あったかな。
ともかく、つまらなかった。(^_^;)
テンポが悪い。読むのが苦痛。
偏屈で自分勝手な、糞じじい(正木典膳)が家政婦を妊娠させたり、妻を大事にしていなかったり、
若い女性に惹かれて結婚をしたがったり、(しかも直接プロポーズもできず、友人に打診してもらった)
ただの欲ボケジジイの話。。。。
ちょっと、Yに失望した
しばらくしてYから、「どうだった」と聞かれ、「何が面白いのか理解不能」と答えて、
「だからお前はダメなんだ」と馬鹿にされたのを憶えている。
月日は流れ・・・・・・・高校3年になった。
当時は年間200冊ほど本を読んでいたので、本箱(=カラーボックスだけど)が一杯になり、
本を整理する必要があり・・・・・・・奥のほうから出てきた
「悲の器」。
ちょうど、読みたい本がなかったので・・・・・まったく期待せずに・・・読んだ。
ともかく、面白い (^^♪
テンポが良い。ページを捲るのが楽しみ。
我ながら、ホントに驚いた。
知識人と呼ばれる人の傲慢さ、滑稽さ、無様な様子・・・・・・・
しかも、勧善懲悪な結末(?)
その後、「邪宗門」「憂鬱なる党派」、を読む。
面白い・・・・・・・・寝る時間が無い。
他にも読んだはずだが、残念ながら、記憶には残っていない。
たった2年の間に、オイラは何故、どのように変わったのか・・・・・・
そう、童貞を失ったのもこの頃 (^^♪
いまや・・・・・変わることのない50オヤジであるが・・・・・・