備忘録のために・・・

 

2017年 8月20日(日)デンマーク コペンハーゲンで開催されたIRONMANに出場した

 

IRONMANとは・・・

Swim  3.8km を泳ぎ

Bike  180km を漕ぎ

Run    42.195km を走る大会である

 

トライアスロンを始めて7年目

昨年は宮古島の『STRONGMAN』を完走

今年の宮古島は調整不足と補給ミスで敢え無くDNF

 

STRONGMANとは・・・

Swim  3.0km を泳ぎ

Bike  157km を漕ぎ

Run    42.195km を走る大会である

 

今回、自身初めてのIRONMANブランドのロングである

宮古島のリベンジも兼ねて、練習を積んできた

 

スイム、バイク、補給の練習を徹底した

7月のバイクライド距離は900km

補給練習回数は10回以上

 

そんな練習も終え、17日木曜日の夕刻、ANAでフランクフルトを経由で、コペンハーゲン入り

 

 

機内の飯も酒も美味い・・・大満足

 

チームのタカ、山ちゃんは僕より数時間早めにコペン入り

 

 

到着すると、冷たい雨・・・寒い

こっちの人はカッパやダウンを着てる

 

 

ホテルは、コペンハーゲンで有名なカフェストリートから

歩いて5分と最高の立地

 

 

食事中に豪雨となる・・・涙

レースは大丈夫かと心配

それにしても、寒い・・・

 

飛行機で眠らずに頑張ったので、時差ボケ無しですぐに眠れる

 

金曜日、早朝、ホテルの食事

ぐっすり寝れたので、気分爽快

 

 

さすが、デンマーク、パンやチーズが美味すぎる

 

 

早い朝食を済ませ、軽く街をバイクライド

 

小雨で肌寒いので、アンダーシャツで完全防備

街は自転車だらけ、自転車大国、自転車に優しい街

どこへ行くのも自転車専用道路が完備されている

 

 

午後から、レジストレーションとブリーフィング

 

 

 

ブリーフィングでレースディレクターがコース説明をしてくれる

 

最後に彼が「記録は追わない!」「人と競わない!」「無理しない!」「ただ、時間内に戻って来い」

 

「そうすれば、君もアイアンマンだ!」と言っていた

 

なるほどなと、トライアスロンの楽しみ方はここにあるなと

ただ、無事に帰ってくる

ただ、練習したことをレースで出す

 

肩の荷が降りた瞬間だった

 

 

夜は地元のイタリア料理へ行くも、パスタが伸びきっており大失敗。味は酷いのに値段はめちゃくちゃ高いという始末。元々、北欧は物価が高いが、これならマックの方が良かったと思うほど

まっ、これも良い経験

 

翌日(土曜日)も午前4:00起き、本番に備えて早寝早起きである

 

美味しいホテルの朝食を頂戴し、バイクチェックインへ

 

 

チェックイン場所はスイム会場

 

風が強くて、海が荒れてる

 

入江なので、通常は波も畝も無いのに、風で波が立ってる

明日のスイムは難儀しそうだ・・・

そして、1周回のスイム会場は入江の端から端を泳ぐ、凄まじく長く感じる・・・

 

 

基本、デンマーク内は地下鉄で動くの効率的、車は渋滞が多い

 

 

翌日のレースに備えて、イタリア料理リベンジでダウンタウンで食事、早めにホテルに帰り消灯

 

pm20:30〜am3:30まで、バッチリ7時間の睡眠。完璧すぎる。朝4時から朝食を摂り、補給食の準備

 

この日の為に自分に合う補給食を探し出すため、様々なジェルや補給食を試し、遂に見つけた「俺バージョン」

 

おにぎり(鮭)とマグオン(グレープフルーツ味)の組み合わせ。

 

 

 

このおにぎり、かなり優れもの。湯か水で出来立てのおにぎりが出来上がる。下手するとコンビニのおにぎりより美味い。このおにぎりを二つに割り、そこへ自家製の梅干しを半分入れ、サランラップに包む。このおにぎりをバイクで6包(3個分)、ランで4包(2個分)を準備。マグオンは5個とVespa Sports2個をサロモンのハイドロパックに入れる

 

バイク中、このおにぎりとマグオンを30分置きに摂取する。機械のように、ただ淡々と摂取する。水分と塩サブは、補給食の間、30分置きにただひたすら摂取する。即ち、バイク中は15分置きに水分と補給を摂り続ける

 

4月の宮古島ストロングマンでは、この補給を飛ばし、水分のみを摂り続け、ランでハンガーノックになり、大変な目にあった。同じ失敗は繰り返さない

 

スペシャルニーズには「OS1」と「ウィダーインゼリー」を準備する。ウィダーインゼリーは、口当たりがよく、マグオンとおにぎりに飽きる頃に丁度良い。ライド中の梅にぎりは最高である。甘くなった口の中を程よい塩分と酸味で中和してくれる

 

ちなみに、ライド中のドリンクはMUSASHIの「REPRENISH」これが僕には最高・・・

 

 

予備で、他のメーカーのジェルや羊羹なども準備。バイクジャケットとラン用のポーチに詰め込む。胃薬を3錠、スイム前、バイク前、バイク中に飲む。念のため、痛み止め薬をポーチに詰め込む

 

スイム前、バイク前、バイク中、ラン前、ラン中に補給食を仕分け。この準備を怠ると痛い目に合う・・・・・というか、痛い目に2度あってる

 

さっ、出発、ホテルを5時に出る

 

初めての経験だが、会場まで地下鉄を使う。トライアスリートで大混雑。やはり、タクシーで行くべきだったと後悔するも何とか、到着

 

 

朝焼けが素晴らしい

 

前日の風も収まり、水面も穏やか

肌寒さがあるが、自分には丁度良い

これは泳ぎは気持ち良さそうだ

 

 

スイムスタート

 

プロアスリートから順番にローリングスタート

 

自己申告で早いスイマーから順番に6人ずつスタートする

出場者は3,200人

 

 

スイムが遅い自分は3番目のポジション

3.8kmを1時間30分で戻ってこれれば良いという目標

 

6人ずつのローリングスタートということもあり、ノーバトルで気持ち良くスタート

 

 

遠すぎて、折り返しが見えないが目印を決め、ただ淡々と腕を回す、何も考えない、何も目指さない

 

ただ、泳ぐ

 

すると気が付けば、スイムアップ。全く苦しいという局面がなく、気持ち良く泳げた。この経験は過去にない

 

むしろ楽しいという感覚、あと5kmでも泳いでいられる、そんな感覚だった。結果は1時間24分、目標より6分早い

良い感じ・・・

 

にしても、スイムアップでは険しい顔をしている(笑)

 

 

T1

トランジションバッグをピックし、ウエットを脱ぎ、バイクジャージに着替える。外はかなり寒い、アンダーシャツを着るかどうかかなり迷う。周囲のアスリートは誰もアンダーシャツを着ていない

 

来たり、脱いだりとかなり迷った結果、着ることを決断。この迷いで、かなり時間を食った。おかげで、トランジションに14分もかかる

 

バイクスタート

目標は6時間30分

コペンはフラット聞いていたが、今年からコースが変わり獲得標高1,100mとのこと、まぁまぁ登る

 

 

コペンハーゲンの街を2周回するコース

海沿いの直線は最高に気持ち良い

40kmアベレージで飛ばせる

 

丘に入ると、カーブや曲がり角、強風、アップヒルの連続で飛ばせない、一気に20kmアベレージ。ここが結構踏ん張りどころ

 

 

しかし、丘サイドは長閑な田園風景、高級車が停まっており、都心から近く、素晴らしい住環境

 

90kmを2周回し、バイクアップ

終わって見れば、6時間16分

目標より、14分早い!

いい感じ

 

スイムとバイクの貯金で、ランに突入

 

しっかりと補給を摂ったお陰で、足が軽い

宮古島の時のような、動けない感覚はない

 

キロ5分30秒くらいで走れる、あれっ、これメッチャ早いやん、これならラン4時間ちょっとで帰って来れる!

12時間ちょっとで完走できる!

 

・・なんて思ったのも束の間、3kmほどで足がピタッと止まる

 

キロ6分、6分半と落ちていく

途中、豪雨が何度も襲う、とんでもない量の雨だ

 

バイクでもランでも、雨に襲われたが、不思議と心地よい

何故かテンションが上がる、歩きそうになる自分に喝が入る

恵の雨だ

 

ランは街中10kmを4周回

個人的には、1本道よりも周回コースが好きだ

目標を持って走れる

 

1週終えるとリストバンドをもらえる

自分が1週目の時に既に3本も巻いている人がいる、心が折れる

 

2周目、3周目が一番きつい

足が前に出ず、キロ7分まで下がる

痛めた前腿が悲鳴をあげてる

歩いている人がチラホラ出てくる

 

辛い時の走り方は随分学んだ、こういう時はただ機械になる

何も考えず、無になり、ただ1,2,3とリズムを刻む

ただ、それだけ。3歩で1、6歩で2と3歩置きにリズムを刻む

 

それを1,000まで数える(3,000歩)

1,000まできたら、また1に戻る

ただ、それを繰り返す、そうすると歩かなくてもすむ

 

 

4週目に入る

 

もう、ここまで来れば安心、あと1周を楽しもうという空気になる、街頭の人たちが凄まじく応援してくれる

 

リストバンドが4本、フィニッシュが近い

皆、ハイタッチしてくれる

勇気が出る

 

JAPAN! JAPAN! JAPAN!

 

嬉しい掛け声、最高の瞬間

 

あと、5km

あと、3km

あと、2km

 

歓喜の瞬間が迫る

遠くにオーロラビジョンの明かりが見える

歓声が聞こえてくる

 

フィニッシュは、あと少し

周囲の人たちの応援が半端じゃない

 

あと、1km

 

感動で涙が出る

 

レッドカーペットは一人で走りたい

他の人達を引き離すため、キロ5分半にあげる

 

なんだ? 最高だ!いくらでも走れる!

 

レッドカーペットに到着

 

 

すごい歓声!

 

両端の人達にハイタッチする

全員がハイタッチしてくれる

 

最高の気分!

そして、ゴール!!

 

Shinya Nakajima YOU are an IRONMAN!

 

 

歓喜の中でIRONMANコール

 

「いやぁー、もう、最高!」

 

これが、フィニッシュで出た言葉

 

 

動画↓

https://www.youtube.com/watch?v=iOs_m4utsxc

 

 

こうして、僕のアイアンマンの挑戦は幕を閉じた

 

残ったのは「感謝」という言葉

 

ここまでくるのに、色々な犠牲を強いてきた

サポート頂いた人達に感謝の念が絶えない

 

ありがとう・・・

 

ー備忘録終わりー