Lady platform blog


クリエイティブ界で非常に噂になってたらしい『息もできない』。有名アートディレクターがツイッターで一人で観にいくとつぶやいていたので、すかさず連絡し一緒に観てきた。


ずっとずっと記憶に残る映画だと思う。


~ストーリー~

韓国のある家庭で、夫は家族に暴力を振るい続け、妻は死んでしまう。全てはそこから始まる。

目の当たりにした息子は、父親に激しい憎悪と憤りを抱え生きていく。誰も信じることなく、頼ることもなく、愛を知ることもなく。成長した彼は暴力を仕事に最低の生活を続ける。


一人の高校生と知り合うことで少しずつ固い固い氷が融けてゆく。でも現実は、人に少しでも情けをかけたり気を許したりすれば・・落とし穴がある。這い上がろうとしても、長い歴史の中で何も変わることなく繰り返されていく。


~製作のきっかけ~

監督が主演もしている。彼曰く、「自分は家族との間に問題を抱えてきた。このもどかしさを抱いたままでは、この先、生きていけないと思った。すべてを吐き出したかった。物語はフィクションでも、映画の中の感情に1%の嘘もない」。


監督が家を売ってまで製作した魂の叫びの作品は、彼自身の問題を現してもいるが、世界のどこにでもあることだと思う。負の連鎖から脱げ出すことは難しい。


それでも誰かが頑張らないといけないと思う。

いつか、誰かの心を魂を、救えるような人間になりたいと思う。


菜緒