ピカソだらけ。
トレドから帰ると夕方5時ごろ。
アトーチャ駅に着き、明日の朝、列車に乗るところを教えてもらう。
駅の真ん中に大きな池。その中には・・・
大量のカメ。
おりすぎて気味悪いよ
スペインのよいところは、美術館などが結構遅くまでやっていること。
ガイドブックによると10時から21時まで。
休みの日は朝起きるのが遅そうなスペイン人のためなのか・・・
電車に乗り遅れ、予定より数時間遅れたが、ピカソのゲルニカを見に「ソフィア王妃芸術センター(レイナソフィアと呼んでた。)」へ。
とっても広い美術館、ラッキーなことに、私たちが行ったとき、ピカソ展をやっていた。
フランスなどから、ピカソの作品がここレイナソフィアに集合してたのだ
つうても、そんなにピカソすきじゃない。ゲルニカがものすごく見たかった。
ちょっとだけ、勉強もしていったし。
スペインの内戦によって、破壊された町ゲルニカ。戦争の悲惨さ・不条理さを表現しているらしい。
まぁせっかくだから、ピカソを堪能しよう。
ピカソの初期の作品は、まだよい。
あの目があっちゃこっちゃ、鼻もどっちらけの作品を見ていたら、
人っていうのは、みな同じ肉の塊なのだなぁ。としみじみ思う。
なのに、人種差別や迫害があって、
アフリカでは、民族浄化などという名目で人間が人間を殺す。
私も同じ人間、心・気持ちが、ちがうっていうだけで、こんなにも恐ろしいことをする生き物なのだ。
しかし、なくなった祖母は言ってた。
「人間は戦いがすきなんだよ。
だから、戦争はなくならないんだよ。」って。
とっても平和主義なおばあちゃんからでたこの言葉、
多分、あきれてるんだろう。
悲しい思いたくさんしてきた人がいるのに、同じことを繰り返している人たちに。
そんなこんなで、ゲルニカの前に到着。
最初の感想は、大きい。
広い美術館、たくさん人がいるけれど、作品もたくさんあるので、「見えない」ってことはないのだけど、(←これもスペインのよいとこね)ここは別格。
たくさんの人。
倒れている人。
泣いている(叫んでいる)人。
左の方向には、何があるのか。
黒と白の世界、光るものはあるのか。
なんともいえない無情な世界を絵に感じながら、ゲルニカを後にした。
そのほかは、ダリ、ミロなど。
ダリは面白く、ミロはかわいかった。変な絵がいっぱい。
これもみな本物。
私には、レプリカも、本物もわからない。
ポストカードで十分かもしれない。
でも、美術館に行って、作品に触れるという行為自体、自分がちょっと賢くなった気分になれるのである。