THE BEATLES IN MONOを聴く-僕が聴いた感想を記します。



正直これだけ色々なバージョン-

UKオリジナル、

70年代再発、

日本盤、

初回デジタルCD、

2009年デジタルリマスターモノ、

2009年デジタルリマスターステレオ

などなどが

リリースされると、

もうどれがどうなっているのか訳が分からなくなってくるわけですが(笑)…。



さて、のんびりじっくり楽しもうと思っているので僕が聴いたのはまだ2枚だけ。

今日はSGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BANDの感想です。



針を落としてバンドの演奏が始まる…


おや?UKオリジナルに感じるようなバスドラの強烈な印象が弱い、かな…

と思いつつ慎重に聴き進めていく。

マイクが大きく拾った“s”や“p”の発音もオリジナルのまま(懐かしい音)、

それが逆にヴォーカルがオンな感じ、生々しさを感じさせてくれる。

やがてFIXING A HOLEあたりになってハイハットの音が今までになく

“きれい”に鳴っていることに気付く…。

SHE'S LEAVING HOME のストリングスも非常にのびやか。

う~む、これはすごい。

最後のインナーグルーヴの入り方にちょっと違和感があるけれど、

全体を通して結構良いんじゃないかと思った。

2009年デジタルリマスターモノCDの音とは明らかに違う。






ボックス全体の感想は…

PLEASE PLEASE MEの右下を無理に修正してしまったことが残念でならない(これは直さなくてもいいと思います)。

全体的にフォントを現代のフォントに置き換えすぎて非常にすっきりしすぎている(たとえばAngus McBeanの文字とか)。

もうどうせなら文字はオリジナルをフル・トレースしてほしかったですね

(アルファベットは一書体につき26文字しかないんだから笑)。

Ernest J. Day & Co. Ltd., Londonのフリップバックが違う、

フリップバックの糊付けが甘く近い将来剥がれそう…、

ハードカバーの写真集は前回ステレオボックスにいい写真を使いすぎて、

今回非常にマニアックなものになってしまっている、などなど色々とありますが、

が、

50年近く前のレコードを、権利表記など出来うる限り当時のままに

再現したことは大いに評価できると思う(でも僕の採点は70点)。

コーティングについて言えば、

恐らく人体や環境への影響を配慮し

当時の材質を使えないのかもしれない…

(J WAVEの番組内アナログレコードの作り方で、

レコードの材質も規制があり昔と変わってきているといった趣旨のことを言っていたから)。