最近お気に入りの作家さん、芦沢さんの作品。
読み終わってから知ったのですが、この本が芦沢さんのデビュー作だったとか。
心理描写がとても精緻に描かれていて物語に引き込まれました。
登場人物は主に4人。
学校の校舎から転落死した加奈の父親・聡、加奈の同級生の咲、同じく同級生の真帆、聡の同僚の早苗。
娘を失った聡は、なぜ加奈が死ぬことになったのか途方に暮れているところで加奈の日記を見つけ、いじめがあった事実を知ります。
いじめの加害者は同級生の咲と真帆。
聡はどうやって罪を償わせようか思案し、いじめの主犯格の咲はどうやって罪から逃れようかと策を巡らせます。
その駆け引きの心理描写が絶妙なタッチで描かれています。
一方で空気を読むことが苦手な早苗(診断はおりなかったけれど、発達障害の傾向大)の素直さが、他の三人の疑心暗鬼な心情の中で際立って感じられました。
自己紹介する際に「対人関係が苦手で心理学を志しましたが、やはりまだ人の感情を汲み取ることが上手くできずにおります。」と挨拶するする素直さ、潔さに好感を持ちました。
こういう素直な人間になりたいです。
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本の紹介[Amazonより]
著者:芦沢 央
高校のベランダから転落した加奈の死を、父親の安藤は受け止められずにいた。娘はなぜ死んだのか。自分を責める日々を送る安藤の前に現れた、加奈のクラスメートの協力で、娘の悩みを知った安藤は。
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