イスラム国の“殺害予告”の全文和訳 ネット動画で「あと72時間」




中東の過激派組織「イスラム国」が日本人2人を人質に取り、インターネット上のビデオ映像で身代金を要求したと、AP通信などが伝えた。72時間以内に2億ドル(約236億円)を払わなければ2人を殺すと脅しているという。

イスラム国の犯行声明とみられる動画には、湯川遥菜(はるな)さんと後藤健二さんと見られる男性2人が拘束されている様子が映っている。映像の真偽は不明。


シリア国内では昨年8月、千葉市の湯川遥菜さんとみられる男性が、「イスラム国」に拘束されている。また、映像通信会社「インデペンデント・プレス」のジャーナリスト、後藤健二さんは昨年4月、シリア取材中に湯川さんとみられる男性に接触している。


動画でのイスラム国側と見られる男の主張は以下の通り。


「日本の総理大臣へ。あなたの国はイスラム国から8500キロ以上離れているが、この十字軍(※イスラム国の掃討)に進んで参加することを誓っている。あなたは我々の女性や子どもを殺したり、イスラム同胞の家々を破壊するために、誇らしげに1億ドル(約118億円)を拠出している。


だから、この人の命を救うためには1億ドル必要だ。イスラム国の拡大を阻止するために、我々の聖なる戦士に対抗する背教者を訓練しようとさらに1億ドルも拠出した。これで、日本人を救うためにはもう1億ドルかかる。


日本の国民へ。あなた方の政府はイスラム国と戦うために2億ドル(約236億円)を拠出するという愚かな決断をした。


あなた方の市民(※後藤さんと湯川さんと見られる)の命を救うために2億ドルを支払うという賢い決断を日本政府にさせるため、圧力をかける時間はあと72時間しかない。さもなければ、このナイフが悪夢になるだろう」


『with news』 イスラム国の“殺害予告”の全文和訳 ネット動画で「あと72時間」記事(2015年01月20日)よりhttp://withnews.jp/article/f0150120005qq000000000000000G0010301qq000011417A




安倍氏は完全に見当を誤ったようですね。


1月19日のイスラエルでの演説では、明確に「イスラム国と戦う周辺国に2億ドルの支援を行う」を名言して総額3000億円の援助に乗り出したそうです。


イスラエルのネタニヤフ首相と日本の安倍首相の会談動画『Statements by PM Netanyahu and Japanese PM Abe』https://www.youtube.com/watch?v=41HDCsmH_kM



自身の『集団的自衛権』行使強行の野望の布石として、中東での彼の行動は見事にイスラム国側に見透かされ、冷静さを欠いた感情的な彼の浅はかな算段はそれよりも遥かに上を行くテロリスト側からすれば、格好のターゲットでありその疎かな足元を見事に払いあげました。


本当に安倍氏という人間は馬鹿というか、これほどまでに国際的常識が欠落していて中東で彼がやろうとしていたことは、熱湯に手を突っ込むくらいの愚かな行為で、地域の歴史的知識が皆無な上での独善行動でしかありません。



http://kankoku-keizai.jp/blog-entry-25608.html


http://www.sankei.com/politics/news/150120/plt1501200041-n1.html


昨日(20日)の記者会見のときも、その前の日とはうって変わって勇ましさの空元気は消え失せて、顔を引きつらせながらただ呆然と官僚の作成した文を棒読みする始末でした。



しかしこれは我々日本人にも言えることで、口では「グローバル、グローバル」と叫びながら実際海外での暮らしや常識は大よそ持ち合わせていない、外へ出ても自分たちの価値観ばかり優先する性質は致命的とも言えます。その証左として、今日(21日)の朝日や日経の新聞でも「3000億円の援助金は『人道支援』であるとイスラム国側へ誤解を解く」と訳のわからないことを連呼し、自分たちの論理を押し通して中東で勝手に好かれていると国内で吹聴しては、今回の安倍氏の行動を一切否定しなかったことが挙げられます。


終始一国の習俗に浸りきり、モノカルチャーを刷り込まれた日本人にとっては「宗教問題」というパンドラの箱に手をかけることが果たしてどんな結末をはらむのか、世界では当たり前のような常識が共有されなかったことと、国内では守銭奴のごとく「ケーザイ」の大合唱や「日本の威厳」を求め彼を支持した人や投票に行かなかった層に関しても、今後首相が推し進める「集団的自衛権」が世界各地の戦争へ首を突っ込み、そこでの憎しみや怒りを買う立場へ転落していくことが認識しなかったことは大きな罪です。



まさに「未開人が国を滅ぼす」というものです。


これ自体徹底的な平和ボケで、ネトウヨ思考にまみれた坊ちゃん宰相の『地球儀外交』のせいで、自国民の命を蔑ろにして、片やそれを「断固として守る」と豪語し条件に「集団的自衛権」という好戦主義を全面に押し出した末路なのです。


しかしこれは始まりにすぎません。


仮に人質が殺され、日本が完全にイスラム国などのテロリスト陣営に敵視されれば、日本での爆破攻撃や先のパリでの惨事のように、多くの人々が命を落とし、国内は地獄と化します。

憲法9条を「お花畑」と罵倒し、戦争を『ガルパン』や『艦これ』のようなものでしか例えられないネトウヨや、それに支持される安倍氏のような真の「平和ボケ」集団に衝撃を与えたのは事実ですし、無論大多数の国民も同じ気持ちにさらされ、後者である私たちは何としても日本をテロからの標的にならないよう守らねばなりません。


そしてその答えは、即時戦争行動の誘発の放棄という形で自ずと出てくるでしょう。




〈参考資料〉


・『with news』 イスラム国の“殺害予告”の全文和訳 ネット動画で「あと72時間」記事(2015年01月20日)