この二件の動画で、山谷えり子国家公安大臣の悲惨な在特会認識が浮き彫りになりました。











前記事につづく内容で、在特会におけるヘイトクライムやヘイトスピーチに関するものですが、問題の核心に進んで以前(2014/09/18)TBSラジオで放送された「荻上チキ・Session22 」で在特会メンバーと写真に納まった山谷えり子氏を取り上げてました。

内容は番組からの質問状と山谷えり子氏(事務所)からの回答を読み上げ、安田浩一氏が解説すというものでした。

番組ホームページに、その全文が掲載されたので紹介されております。



「山谷えり子議員・在特会幹部との写真問題・質問と回答」全文掲載

http://www.tbsradio.jp/ss954/2014/09/20140918.html



問題はこの全文における当日のニュースラジオの回答にて、山谷氏は「まるで在特会を肯定しているようです」という質問に対して、「在特会について『在日韓国人・朝鮮人問題を広く一般に提起し』『在日特権』をなくすことを目的として活動している組織と承知」されているようですが」と、まるで『在日特権』があるかのように述べて当ラジオで物議を醸しました。


今回はその続きという形で、山谷えり子氏の外国特派員会見の場において、現地取材をされたTBSラジオの長谷川記者が改めてその質問をぶつけたのですが、そのやり取りを一部載せてみます。



TBSラジオ・長谷川裕:先日、番組(※「荻上チキ・Session-22」)の方から書面で山谷議員にいくつか質問をさせていただいて、書面でお答えいただいたものがあるのですが、その中で、在特会につきましてどのような団体という認識をお持ちですかという質問をさせていただいたのですが、『同団体については、在日韓国人・朝鮮人問題を広く一般に提起し、彼等に付与されている「特別永住資格」の廃止を主張するなど、「在日特権」をなくすことを目的として活動している組織と承知しています。』こうお答えいただきましたが、この場合の「在日韓国人、朝鮮人問題」並びに、「在日特権」というのは何を指してらっしゃるのかお答えいただきたいと思います。


山谷大臣:本当にこのところ、たくさんの取材を受けてたくさん回答をしております。今、お読みになられた部分は恐らく、全体をお示しくださっていないのでちょっと確かでないのですが、今、お読みになっている部分は恐らく、在特会のHPから引用したものをそのまま記しているんだろうという風に思います。ということであります。


TBSラジオ・長谷川裕:そういった問題や特権があると、大臣自身もお考えでしょうか?

フリージャーナリスト・田中龍作:これ一番大事なこと。What is 在日特権?

女性ジャーナリスト:なぜ引用したんですか?



山谷大臣:あの在特会が言っている、「在日特権」というのが、詳しくは何を示すのか。在日特権という定義というものはそれは、いろいろなグループがいろいろなことをカギカッコで言っているんだと思いますが、法律やいろいろなルールに基づいて特別な権利があるというのは、それはそれで、私が答えるべきことではないと思います。



フリージャーナリスト・田中:大臣が在日特権があると認めた回答ですよ!?

司会者:(騒然とする場を静止して・・・)ありがとうございました。



山谷大臣:拉致問題の解決のためには、国際連携が大切でございます、どうぞ皆様お力をお貸しいただければと思います。ありがとうございました。





という具合に、自らの「拉致問題解決」を取り上げる「目論見の場」が見事に崩された山谷氏は、後、現場にいた海外メディアからも追及されて逃げるようにその場を後にしました。


結論として、海外や国内の記者からの質問にまともに答えられず、それどころか事実上の「在特会主張の擁護発言」を世界に発信して墓穴を掘り、拉致問題という「人権の問題」を提起しておきながら、全くの虚偽の主張をする排外主義的極右団体に関しては無批判の上に、彼らが吹聴する「在日特権」の事実上の「容認発言」をするという「偽善のダブルスタンダード」に果たして世界は積極的に協力してくれるのでしょうか。。。


<参考資料>

・荻上チキSession22(知る→わかる→動かす)発信型ニュース・プロジェクト~日本の新しい民主主義のためのプラットフォーム~「山谷えり子議員、在特会元幹部との写真問題・質問と回答」(2014年9月18日) 全文掲載 より


・同「山谷えり子大臣 外国特派員協会 会見」(2014年9月25日)質疑応答の全文掲載 より