本日は勉強動画として、山谷えり子国家公安委員長に対する外国特派員のジャーナリストの方々の質疑応答の模様を写した動画をご覧ください。









動画の説明として、在日韓国・朝鮮人の排斥を主張する「在特会」の幹部だった男性と記念撮影をしていたと­して、議論を呼んでいる山谷えり子国家公安委員長・拉致問題担当大臣が9月25日、東­京・有楽町の外国特派員協会で記者会見を開きました。

山谷大臣は会見冒頭のスピーチで、北朝鮮による拉致問題の解決に向けた熱意を強調しま­した。しかし、会見に集まった記者たちからは、在特会(在日特権を許さない市民の会)­との関わりや、特定の民族や人種などに対する「ヘイトスピーチ」をどう考えるかといっ­た質問が、相次いで投げかけられました。

山谷大臣の質疑応答の模様をお伝えします。山谷大臣の発言はそのままノーカットで、英­語通訳は適宜省略してお送りします。

(弁護士ドットコムニュースの参考記事)
山谷えり子大臣に「在特会」の質問集中――外国特派員協会の会見でどう答えたか?
http://www.bengo4.com/topics/2089/



というものでしたが、山谷氏は終始記者からの質問から遠ざかるような「一般論」を述べたり「和を以て貴(とおと・たっと)しとす」という、現実と全く合致しない寒々しい空虚な精神論を持ち出したり、緻密な取材を重ねている外国人記者たちを馬鹿にするかのように「日本というのは、和を以て貴しとす、ひとりひとりの人権を大切にしてきた国柄でございます」などと放言して、これが実務的な公安警察業務を司る長とは思えないような内容で、なにより問題なのは、明確にレイシズムを掲げている組織に対して、つまり他者の人権を踏みにじる民主社会の敵に対してなんら具体的措置を避けるばかりか、「憂慮している」「遺憾に思っている」「違法行為があれば法と証拠に基づき厳正に対処する」にとどめ、それでは今までの状況と変わりないのは周知の事実でしょう。

そこにおいて、誰も聞いていないような浅はかな精神論を持ち出して、日本におけるレイシズムやヘイトクライムおよびヘイトスピーチの問題から逃げだす始末であります。



第一彼女は、仮にも「国家公安委員長」という日本の警察行政のトップでありながら、国連で大いに話題になっている「在特会」について「知らなかった」という、あまりにもお粗末で無知な認識を週刊誌の取材で吐露したそうですが、現場の日本人フリージャーナリストの詰問に対して「事実ではない」、その前から「選挙区は全国なので色々な人と会うから覚えていない」と弁明しました。



詳しくは動画の方で確認できますが、これを期に海外を知らない日本人の方々は是非とも気を付けるべきでしょう。間違っても外国の記者の人々に対して、「日本は和を重んじる国」やら「人々を大切にする」とかある種「初心者騙し」のような文言で説き伏せようとしても、特派員である以上、並みの日本人よりも日本に詳しいですし現在の我が国における差別的実態や人権における後進性の惨状を熟知しているからこそ、今回の記者会見での詰問場となりました。



改めて、今回の在特会に関する記者会見においては、朝日新聞の社説でも詳しく文章化されており内容もうかがえます。内容は、「一般論」やら「和の精神」や「遺憾や憂慮」などではぐらかした山谷えり子氏の「煙まき」が目立った感があります。しかし、そういう行為をすればするほど逆にその「不誠実さ」が世界に発信される形となり、今でも国連の場における議論の主題のひとつでありつづけるでしょう。