バス停の時刻表に空が映っていた。
驚いて振り向くとそこには、真っ青な、空。
眩しくて満足に目も開けられなかった。
何故だか無性に泣きたくなった。
それはいつでもそこにあったのに。
あたしには何にも見えていない。
自分に与えられているものさえも。
意識して見てみると、ビルの窓にも、バスの窓ガラスにも、
街の中には、数え切れないくらいのそら、そら。
顔を上げたらそこには街の形に切り取られた空。
歩道を渡る少女の眼にも、自転車のおじいさんの視界にも、
等しく、映る。
あたしの眼の中にも。
ただ映っているだけ。
ただそこにあるだけ。