この曲は、私が中学生のときに、市内の上手い中学(コンクールの全国大会に出場するような学校)が演奏したのを聞いて知った曲だ。
原曲はワーグナーの「ローエングリン」という歌劇で、そこから吹奏楽曲として編曲されたようだ。
ローエングリンのあらすじを調べたところ、エルザと彼女を助けた白鳥の騎士ローエングリンが結婚したが、エルザが彼に聞いてはいけないのに素性を問いただしたことから、騎士が去り、エルザが死んでしまうという悲劇らしい。ちょっと鶴の恩返しっぽい?
エルザがローエングリンとの結婚式のために大聖堂に向かうときの曲がこの曲で、そのあとに有名な婚礼の合唱(結婚行進曲)があるよう。
私はルシアン・カイエ編曲版しか演奏したことがないが、他の編曲もあるらしい。
中学、高校、そして社会人のときの3度、この曲を演奏する機会に恵まれた。
きっとみんな好きなんだろうなと思う。
オーボエのソロもそうだが、この曲は、美しい、の一言に尽きる曲だ。
この曲のユーフォは極めて譜面が簡単で、おおむね全音符、二分音符、四分音符で構成されている。
この楽譜のユーフォの最高音はチューニングB♭のすぐ上のE♭。
たぶん中学1年生でも演奏できる。
この曲のユーフォのメロディ部分というか、しっかり演奏すべき所は、はっきり言って後半部⑧と⑨の低音ソリの部分のみ。
あとは手を抜いてもわからない(!)
オーボエや木管高音のパートの方々が作り出す美しく荘厳な曲を、一番近い特等席から鑑賞する、というのがユーフォである私のこの曲の楽しみ方。
本来はユーフォが活躍する曲!というのが楽しいのだろうけれど、この曲だけは別だ。
木管の方々は高い音域なのか、苦しそうで、キーっと鳴らさないよう注意深く演奏している。
でもユーフォには関係ない。
木管高音の皆さまが作り出した、結婚式のために大聖堂へ向かうという厳かな雰囲気に乗り、ユーフォは少し緊張しながらハーモニーの伸ばしに入る。
でも音域も楽だし(下手すりゃ聞こえない)、実はユーフォにはすごく気楽な曲なのだ。
あまりユーフォはこの曲の合奏では指揮者から注意はされないのだと思う。
もう少し静かにして、くらいしか言われないかも。
でもきっと、この曲をアマチュアが美しく演奏するのは難しいのだろうと思う。