ゆうたろうです、ベースの!

ちょっと7行だけ真面目なこと言わして!


改めて11/3ワンマンライブ、Knock Knockにお越しいただきありがとうございました!
ファンのみんな、スタッフ、関係者、duoさん、メンバーマネージャー父ちゃん母ちゃん婆ちゃん全ての人に感謝でいっぱいです。
文章で伝わんないかもしんないけど、あの日は本っ当に幸せでした。




マジで。



いやーーーほんっとーに忘れてたよおれは。
あんなに楽しかったんだね、ライブって。

ほぼ一年「待て」されてたから、俺たちもう限界だったのよ。



ワンマンが楽しみすぎて、新調してベースのストラップ真っ赤にしちゃった。

ベースも真っ赤、ストラップも真っ赤。
なんでも猿年のラッキーカラーは赤なんだっつって。




もう全身が真っ赤。
好きな色の物もってるとテンションあがるよね、ワクワクが止まらん。







でもワクワク半分、ワンマンライブが決まったときから実はもう半分は不安があった。

この状況下でお客さんは本当に来てくれるのか、自分たちは久しぶりのライブで最高のパフォーマンスが出来るだろうか。





そんな不安を見事に吹きとばしてくれたのは、本番直前に大武さんの淹れてくれたコーヒーだった。
雑味がないコーヒーは雑念すら消してくれるのだ。

知らない者はもういないだろう、彼はドラマー兼バリスタ。




巷じゃバリスタ兼コーヒーなんて囁かれてるが、彼はれっきとした人間だ。

リハーサルが終わり、本番が迫る中でも彼は穏やかにドリップをしてくれる。

こうしてライブ前に大武さんのコーヒーを飲むのも久しぶりだ。
忙しい空気の中でも、ゆっくりと味わう。
それが彼のコーヒーに払える自分なりの敬意だ。



なんと安心感のあるコーヒーだろうか。
人柄が出ているのであろう、大武さんの淹れるコーヒーは美味い。

エチオピアの豆が旨くて、2杯も飲んじゃった。

オススメらしい。おれもオススメだ。

猫舌の自分がホットコーヒーを飲めば、自然とライブのスタートは近づいてくる。




「今年、最初で最後のライブになるかもしれないな」

なんて思いながら、会場から流れるBGMを舞台袖で聴いていた。

BGMはメンバーが選んだ好きな曲をプレイリストにしてかけていたから、4分毎にひとりずつ気合が入っていく。

自分の選んだ曲が流れ出した。
「60’s Mind」は、高校生の頃からずっと聴いているはミスタービッグの曲だ。
メンバー全員の音楽力が高くて、いつかそんなバンドやりたいなーなんて思いながら十代を過ごした。

憧れたベースヒーローにはまだ遠いけど、今日この場に自分たちの音楽を楽しみに待ってくれている人達と、共に届けてくれる仲間がいるということが本当に嬉しいし、何より誇らしい。








なんて考えてたら、60’s Mindの音量がぐわっと大きくなった。会場から拍手が聞こえる。
ライブがはじまる合図だ。

拍手の大きさで会場にいるお客さんの人数がなんとなく分かる。
ああ、今日はこんなに来てくれたんだな、とステージに上がる前に分かるのがいつも嬉しい。

「最後までBGMの曲聞きたかったなー」なんてひとりごと言いながら緊張をほぐすんだけど、気づいてしまった。








めっちゃ手ぇ冷たい。















あーーーー



やったったーーーー





大武コーヒーが美味しくてがぶがぶ飲んでたら、トイレに行きすぎて手を冷やしてしまった。

っていうか既にまたトイレ行きたくなってきてるし。

やってしまった。
本番直前に、手が冷たくてトイレに行きたいベーシストなんてあり得ない。

しかもおれのトイレは、長い。




いつも手が冷えたときはカイロで温めるんだけど、久々のライブでそんなことすっかり忘れてしまっていた。
指の反応が遅れるなんてのは、演奏者にとって致命的だ。

だが言い訳などはできない。
曲がりなりにもプロフェッショナルの自分が、

「コーヒー飲みすぎて手が冷えたんで弾けませんでしたw」

で許されるほど、甘い世界ではない。
因みにエチオピア豆は甘いケーキに合うらしい。
今度はそうやって飲もう。



ともかく今日は1年振りのワンマンライブ。
メンバーの心の熱に応える為にも、ビシッとキメたい。

そして「待て」されていたのはお客さんも同じだ。
楽しみに会場に来られたお客さんの為にも、ビシッとキメたい。

関係者の方も沢山いらしている。
期待以上のEOWを見てもらう為にも、ビシッとキメたい。

らこちゃんの友達は美人が多い。
美人の前では、ビシッとキメたい。

類友やね🥺





マムシか誰かが言っていたが、アドレナリンが出ると上半身に血が巡るらしいことを、ふと思い出した。


チャンス!

心臓からは最も遠い箇所だが、指の先へと血を巡らせる為に、アドレナリンを出すことに全神経を集中させる。


全集中の呼吸。
技が出そう。
指先は冷たい。
そう簡単には温まらない。
隣の大武さんからはエチオピアの香り。


そもそもアドレナリンってどうしたら出るんだ。
それをマムシに聞けばよかった。









止んだ60's Mindと、拍手。
落ちる照明。

ステージに上がる時間だ。



何も始まってないけど、もう既に誰かとハイタッチしたい。
無理にでも手をジーンと熱くしたい。

舞台袖の空気が、ステージへと動き出す。大武さんがステージへと上がっていった。次はマムシ。その次はおれが上がる番だ。ああ、もうやるしかない、行ってきます。

























意外とばっちり弾けました。





後で知ったことだけど、赤いパンツを履くとアドレナリンの分泌を促すらしい。

おれのベースは真っ赤、新調したストラップも真っ赤。
そのお陰でアドレナリンが出てくれた、のかもしれない。




味方になってくれたアドレナリンとは凄いもので、一曲目がはじまった瞬間から手はいつも通り自然と動いてくれた。

演奏している間は全てのしがらみを忘れた。

スムーズに指が動く、動く。





嬉し過ぎてこぼれた、海賊王ばりのスマイルを撮ってもらっていました。
カメラマンのTakaさんありがとうございます。






いざライブがはじまればあっという間なのは毎回のことだ。
1時間半って、意外と短いよね。

本番が終わり、楽屋にもどって小走りでトイレに行ったらオールクリア。






こうしてワンマンライブが終わってみれば、本当に夢のような時間だったと感じる。
日常と非日常のバランスが変わってしまった今、生のライブというのはより一層刺激的なものになった。

今回は諸事情によりアンコールもお客さんの声出しも無いという形だったけど、またこのご時世が落ち着いたら何も気にせずみんなで心からライブを楽しもう。
我々EOWは、今回以上に皆さんをおもてなし致します。

音楽の幸せで満たされた空間でまたみんなと交流できることを楽しみに、いっしょに日々を過ごしていきましょう!




因みにエチオピアでは、おもてなしや交流の儀式のとき、2杯目のコーヒーに塩をいれるらしい。
塩コーヒーって言うんだって。

次のワンマン前のコーヒーには、塩いれてみよう。