鎮座地:新潟県三条市月岡

御祭神:津之大神

      立石大神、建御名方命、伊須流支比古命、大山祇命

式内社:槻田神社 蒲原郡十三座のうちの一座(論社)

旧社格:村社

参拝日:2016年4月22日、2019年3月24日、2020年10月27日、11月7日

 

 創建年月不詳。月岡の産土神で明治5年(1872年)に村社に列した。式内社「槻田神社」の論社とされる(他は、三条市荒町の槻田神社)、また当社を古志郡の式内社都野神社とする説もある。神社明細帳では、御祭神を不詳とするが、津之大神と称されて来たとある。津之大神については摂津國から来住した人に関係したとする説があり、江戸時代は津之明神と称され文珠院が別当寺であった。かつて境内には槻(欅の古称)の大木があり、その根元の洞の中に御魂代鎮座していたことから、信仰の対象となり社号の由来となったという。大欅は元治元年(1864年)の大雪(落雷?)で倒壊し、その欅の一部が拝殿に納められている。
 境内社として、諏訪神社(健御名方命)、三峯神社(伊邪那美命:埼玉県秩父市の三峯神社を勧請)、稲荷神社(倉稲魂命)がある。 明治40年(1907年)、立石神社(立石大神)、諏訪神社(健御名方命)、石動神社(伊須流支比古命)、十二神社(大山祇命)を合併した。
 社殿は、明治18年(1885年)の造営で、繊細な彫刻が施されている。これらの彫刻が誰の作か定かでないが、周辺には石動神社や法華宗総本山本成寺など、石川雲蝶の作が残されており、石川雲蝶は明治16年(1883年)に三条で亡くなっていることから、雲著の弟子の作ではないかと推測される(生前に彫っていた可能性も?)。
 宮司様には、突然の訪問にも関わらず、御由緒や大欅、彫刻のお話を丁寧に教えていただきました。ありがとうございました。

 

鳥居・社号標

 

拝殿

 

 

拝殿・本殿

 

本殿(覆屋で保護されていますが、窓を覗くとすこし見ることができます)

 

向拝

 

手挟の彫刻(中に鯉が入って彫られています)

 

木鼻の彫刻

 

手前のこの空間にかつて槻(欅)の大木があったそうです

 

動画を見つけたので共有します。