鎮座地:新潟県上越市三和区所山田

御祭神:五十日帯日子命、日本武尊、倉稲魂命

式内社:五十君神社 頸城郡十三座のうちの一座

旧社格:村社

参拝日:平成28年9月9日、令和2年8月28日

 

 御祭神は、第11代垂仁天皇の第五皇子五十日帯日子王。神社明細帳によれば合殿に日本武尊(劔神社)と倉稲魂命(飯縄神社)を記している。神社は昔、五十君山に鎮座したが、いつのころからか現在地に遷座したという。社伝によれば、五十日帯日子王が大賀、不尽の二臣を従えて来国し、池溝の開発にあたったが、当地で薨去された。二臣は当地に留まり、王の神霊を奉祀したのが発祥という。第12代景行天皇の御宇に御勅により五十日帯日子命を五十王神社と奉諡。大宝3年(703年)3月3日勧請。神亀3年(726年)勅命により五十君神社と改称。弘仁4年(813年)、正三位の神階を授かる。仁寿元年(851年)、貞観5年(863年)、土御門天皇の御代(1198~1210年)にも神階を授けられた。永緑4年(1561年)関白近衛前嗣参拝。上杉謙信は当社を祈願所とした。明治6年(1873年)村社に列せられる。明治40年(1907年)、村内の多くの神社を合併した。合祀された御祭神は、今子命、河沼姫命、大彦命、武位起命、御才命、白石命、高志姫命、市入命、天神七代地神五代神、譽田別尊、健御名方命。
 本殿は文化11年(1814年)5月の建立で拝殿はかつての本殿であり、同年以前の建築。神社宝物として金銅虚空蔵菩薩懸仏、銅造十一面観音立像(室町時代作と推定)、木造狛犬(室町時代作と推定)が所蔵されている。金銅虚空蔵菩薩懸仏は神仏褶合時代、鎌倉末期の美しい典型的な懸仏で五十君神社の本地仏、虚空蔵菩薩の御正体であり、県指定文化財となっている。由緒と歴史のある古社であるが、現在氏子20戸により祭祀を奉賛する。
 令和となり、4年振りに参拝。熊が出るかなと少しドキドキしながら参拝しました。(民家も近いので出ないと思いますが)


参道入口、社号標(延喜式内村社五十君神社)

 

一の鳥居(柱が自然の木の形で傾斜があり美しい)

 

参道は左に折れ、二の鳥居をくぐると石段の参道が続く

 

石段を上ると拝殿

 

社殿全景(左から)

 

社殿全景(右から)

拝殿右側にも階段があり、梁も弓形に細工が施されている何故だろう