鎮座地:新潟県村上市羽黒町
御祭神:奈津比売大神(奈津姫命)、倉稲魂大神(倉稲魂命)、
月読大神(月読命)
式内社:西奈弥神社 磐船郡八座のうちの一座(論社)
旧社格:県社
創建は持統天皇元年(687年)西奈彌山(後の城山)に鎮座と伝わる。
天正16年(1588年)、村上城主本荘繁長公が出羽庄内の最上氏や東膳寺氏攻めの際、出羽三山の羽黒山大権現に戦勝祈願。庄内地方平定の後、凱旋の際に御分霊を勧請し、当地の総鎮守として西奈彌羽黒山三社大権現と呼ばれるようになりました。当初、現在の村上市庄内町に鎮座しましたが、慶長3年(1598年)、村上頼勝公が城主となり、城の拡幅、修築が行われた際、臥牛山の麓の二本松に遷座し、元和4年(1618年)に堀丹後守直奇公が村上城主となると総鎮守のお宮を城からを見下しては恐れ多いとして、寛永10年(1633年)6月7日に現在地に遷座しました。以後、村上藩領の総鎮守として歴代藩主の信仰厚く、社殿の造営や修理は藩の仕事として行われました。
明治3年(1870年)に現在の社号である西奈彌羽黒神社に改称し、明治5年(1872)に村社に、明治27年(1894)に郷社に、さらに昭和3年(1928)に県社に列せられました。
御祭神の奈津姫命は羽戸山命(素戔嗚命の孫)の子で、この地方開発の神。倉稲魂命は羽黒三山のうちの羽黒神社の御祭神。月読命は月山神社の御祭神である。
社殿は明治14年(1881年)の造営。摂社神明宮社殿は、旧西奈彌羽黒神社の本殿で、元禄3年(1690年)、藩主榊原勝乗が寄進したもので、県文化財に指定されている。
毎年7月7日に行われる例大祭のおしゃぎり行事(3基の神輿と19台の屋台山車(おしゃぎり)他が町内を巡行)は寛永10年(1633年)の御遷宮が起源になっており、御遷宮の6月7日を明治になって新暦に改めて7月7日としたもの。昭和63(1988年)に新潟県指定無形民俗文化財に指定され、平成30年(2018年)には「村上祭の屋台行事」として、国の重要無形民俗文化財に指定されました。
参拝当日は、平成最後の日となる4月30日でした。村上市は皇后雅子様ゆかりの地(雅子様のご実家の小和田家の祖先は村上藩士)であり、翌日の5月1日には天皇即位の祝福イベント「おしゃぎり巡行」や改元報告祭の準備などお忙しい中、宮司様には御朱印のご対応を頂きました。神社には皇后雅子様のご先祖様の記録もあるなど、貴重なお話も聞かせて頂きました。ありがとうございました。
拝殿には、三本松の紋が付いていましたが、拝殿幕や御朱印には三つ巴の紋がついています。三つ巴が御神紋とすると三本松は・・・。また参拝したいと思います。