ヨーロッパの車輛の歴史を追っていく。
兵役を終えたルノーは、ド・ディオン・ブートン三輪車を購入して、
それを四輪に改造し、さらに以前から考えていた新しい機構を組み込んだ。

エンジンからのパワーをデブを通じてホイールを駆動するにはチェーンや皮ベルトが
用いられていたが、ルイはこれに代わるシャフトドライブ方式にすることで
確実にパワーが伝えられる機構にしたのである。
この手作りの車が周囲で好評だったことで、ルノー兄弟は一回の資産をもとに
自動車製造に乗り出す。
当初はド・ディオン・ブートンのつくった
空冷車気筒エンジンを購入して搭載している。
シャフトドライブの採用でエンジンパワーを確実にホイールに伝えることが可能であり、当時の水準に達した走行性能を示した。

ルイの兄であるマルセルもクルマが好きで、
彼らは盛んになったレースに率先して出場する。
パナールやプジョ一からは出遅れているので、
レースで好成績を上げることが知名度を高める最良の方法であった。