【2021年4月後半】
例の如くフィッシャーマンと岩探し。
極上の岩以外を全てスルーする伊勢海老ハンタースタイルで歩み続けていたところ、ついに化け物を見つけた。
巨岩のあまりの神々しさに心を奪われ、岩に近づく間に僕は数回つまずいた。
幼少期の頃、クヌギの樹に巨大なミヤマクワガタを見つけ、駆け寄った際に木の根につまずき膝小僧を血だらけにした記憶が蘇った。
齢30にもなろう男は、8歳の頃から大して変わっていないことを自覚する。
この日は別の場所で登っていたこともあり、すでに夕方。次回訪れることとし帰路に着いた。
【2021年5月前半】
心強い味方、コピー忍者も連れてフィッシャーマンと3人で巨岩Pへ向かった。
その日の記事はこちらにあるので割愛
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結露と上部の茂り方的にこの時期でのトライは控え、乾燥した時期に再訪することとした。
それからしばらくはこのprojectに来ることはなかった。
【2022年2月前半】
満を持してフィッシャーマンと巨岩Pへ向かった。
凍てつく寒さ、パリッとした空気。
登るには寒すぎるくらいだが、この岩を登るにはこの時期がベストコンディションであることはもう知っている。
これまでに岩は違えどこの近辺の谷には何度も降りていることから、我々はすっかりこの谷におけるベストシーズンを理解していた。
ここは秋口の涼しい頃だと湿気が谷に降りており、天候に関係なく岩が湿っていることが多い。
年明けからの1番寒い時期にようやく水分が飛んで満足な岩登りができるようになるものの、寒さが厄介。
ハイボールとなると上部でどれだけ指先の感覚が残っているかがキーとなるが、うっかり暖かくなるのを待っていると、この谷はあっという間に春を迎え湿気を取り戻す。
要するに1月〜3月以外はハズレ日が多い。
周囲にこれ以外の岩がないことも相まって、その短い旬の中で長時間の掃除をこなしつつ登り切ることは天候と日程調整と熱意の面から容易ではなかった。
他に行きたいところがたくさんあったことも関係しているだろう。
そんなわけで今回は前回同様、大規模な掃除を伴う直上を頑張るよりも左に抜けるラインの完成を目指してトライを始めた。
序盤は分かりやすいホールドを使ってグイグイ上がらせてもらえる。
中盤で嫌な距離出しとともに取りに行くホールドが、なんとも言えない保持感。
ここから左に伸びるクラックに沿って進みたいのだが、思いのほか悪すぎて保持れる気がしなかった。
そこで、ほんの少し直上してから左に抜ける案を試したところ、それっぽいラインが浮かび上がり、いよいよ現実味が帯びてきた。
(別日の写真)
ただ、このラインについてもマントル部は、そこそこの掃除を必要とするため、その手前までのムーブ確認をしてこの日は終了した。
【2023年1月】
先述の通りこの岩の周辺にはめぼしい岩がないからか、気づけば再訪までに1年が経ってしまった。
この日はフィッシャーマン、コピー忍者に加え、鹿ちゃんとお初の0本さんを入れた計5人。
まずはリップ以降の浮石やら土やら、根っこの強い雑草らを引っこ抜いては後ろにぶん投げつつ、いつまでも出続ける砂をブラシとブロワで払った。
暖をとりつつトライを重ね
鹿ちゃんが見事FA!
(コピー忍者)
(自分)
極寒の中のいかつい岩登り。
【寒獄 初段】
となった。
この日、この岩は一旦ここで終了し次の開拓地へと向かった。
それはまた別の記事に残そう。
※寒獄の岩は、やはり大本命は直上のてっぺん抜け。
一度距離を置くことにするが、いつか重い腰を上げて情熱を注ぎに帰ってこよう。
いつまでも同じ場所にあり続けるのが岩登りの良いところ。
おしまい。
こまめに書かないと長文になっちゃうね…
たぶん書かないけど。