旦那が初出勤です。
数日前から仕事を楽しみにしている様子でした。
仕事を楽しみにしている旦那を見るのは、出会った以来初めてです。
初日はスーツで出勤するようにと、会社の方から予め連絡をいただいていました。
これまで旦那がスーツを着たのは子供たちの七五三のときくらいしかありませんでした。
面接の時点では問題なく着れた長袖シャツも暑苦しい季節になり、夏の季節に合う物は持っていなかったので、初出勤にむけて涼しそうな物をそろえました。
旦那は普段から着るものには無頓着ですが、初出勤の前日の夜になり、新しいベルトの長さを調整していました。
私は半袖シャツのアイロンかけをしていました。
ふと旦那を見ると、部屋着の短パンの上からベルトを合わせようとしていたので、切ってしまう前にと慌てて
「あっ、ズボン、ちゃんと履いて合わせるんやで」
と言ったら、
「もう切った」
とのことでした。
嫌な予感がして、ズボンを履かせてその切ってしまったベルトを合わせてみたら、ギリギリ最後の穴でピッタリおさまっていました。
「セーーフ」
と旦那は言っていましたが、バックルの先に残っている部分はちょこっとしかない仕上がりは、明らかに短く思いました。
(えー?!全然セーフちゃうし)
もっとかっこよくキメてほしかったのに…切ってしまったものは仕方がありません。
旦那の「セーーフ」の言葉には何も答えず、私は途中だった半袖シャツのアイロンかけに戻りました。
靴に関しては、先のとんがった気取った靴があるのですが、とんがった部分が邪魔で歩きにくいということで、履き馴染みのあるほうの靴を履いていくとのことでした。点検してみると、まあまあきれいだったので私もこれでいいと思いました。
初出勤当日の朝、久しぶりに旦那の弁当を作りました。
今までの旦那の弁当作りは超面倒だったのに、久々の弁当作りには面倒な気持ちはありませんでした。
いざ出勤です。
履き馴染みのあるはずの靴になかなか足が入りません。
「全然入らんっっっ、」
ということで旦那は、革靴に対してありえない強い力加減で数回地面を掘りようにして靴を履きました。
靴に足が入った後は問題なさそうでした。
そんな前日と朝だった初出勤は、旦那にとってどんな初出勤になるのだろう。
どんな様子で帰ってくるか…。
また前の会社に勤めていたときのように、ため息をついて頭を抱え込んだり追い込まれるようなことにはなりません様に…願うばかりです。