法律により回収が義務付けられている指定PETボトルは以下の表の通りです。
PETボトルでも指定されていないものがあるので注意が必要です。
これを見る限り、指定PETボトルはほとんど回収されています。ここで、注意することは残渣には飲み残しも含まれているとのことです。要するにきれいに飲み干さないとリサイクルに回せないとのことです。
日本から排出される海洋プラスチックごみ問題は、指定PETボトルとそれ以外の多種のプラスチックによるものであることが推測されます。
わが国ではPETボトルは下記の有効利用率で独自に高い有効率であると言っています。
有効利用率が98%(2020年度)であると言っています
※外国では熱回収=焼却なので有効利用と考えられていません
<海洋プラスチック問題への分析考察>
回収したPETボトルを分析 ⇒ 劣化状態やマイクロプラスチック生成のメカニズムを検討
(試験方法)
ウェザメーターを使用した耐候性試験(加速試験)と屋外暴露試験を実施して、劣化状態
の経時変化を調査。
(結果)
耐候性試験においては、4,200時間までの照射試験(太陽光換算で約3年)で、
表面に経時で劣化が観察されましたが、崩壊までには至っていないという結果が
得られた。
このことは、太陽光にさらすだけではPETボトルはマイクロ化(形状崩壊)しないということを示していると私は思います。
ではどういう作用でマイクロ化するのでしょうか?
大きな要因の一つとして
波や海流等による外力により岩石等との衝突により物理的崩壊していると推測します。
もう一つ要因として化学的崩壊が考えられますが、
自然界では化学的崩壊するような条件は海洋ではほぼ存在していないので排除できるでしょう。
海洋プラスチックの問題を解決するには、海洋プラスチックが海洋にたどり着かないような社会システムを構築しないと思うのです。解決には政治の力が必要です。
(参考)
富士山頂においてポリプロピレン粒子が最も多く、PET(ポリエチレンテレフタレート)や生分解性プラスチックの破片も見つかったそうです。
富士山頂で空飛ぶマイクロプラスチックに迫る – オルタナ (alterna.co.jp)
資料:PETボトル年次報告書2021(PETボトルリサイクル推進協議会)より