そいつはいつからか部屋の片隅に立ち続けるようになっていた。
おかめ提灯のような真っ白い顔に、貧相な体つき、長い手足で無表情、女か男かもわからない長い髪に顔のほとんどは隠れてしまっている。
何を言うわけでもなく、ただそこにいるのだ。
最初は不気味でびっくりしたが、慣れてしまうと慣れてしまうものらしい。
さすがに気味が悪いので、掃除するときは近寄れないし、その付近は完全なデッドスペースになってしまっているが、元々部屋もそれほど綺麗に片付いているほうでもないので、まぁ気にならないと言えば気にならない。気味は悪いが。
そんなこんなでそいつとの奇妙な同居が始まって1ヶ月、ある日そいつはニタァっと笑った。
「うひぃ」
情けない声を上げてしまった。
正直に話そう、驚きのあまり腰を抜かして転んだ。
だって、そうだろう。こんな不気味なやつ、どう考えたって慣れるわけないじゃないか!!
内心ビクビクしながら1ヶ月暮らしてきたに決まってるじゃないか!!
俺がビクビクしていると、そいつは更に声を出した。
「¢%§*&%¢£#」
うひぃ、呪いの言葉か!俺はここで死ぬのか!
「モ・・・・・ダロ」
モ、モヘンジョダロ?
あの世界遺産であり、インダス文明最大級の遺跡、モヘンジョダロ?
とてもへんぴな土地にあるから行くだけでも半日かかるというモヘンジョダロ?
死の丘?
死・・・まさか、こいつ俺を殺す気か?!
「モ・・・イダロ」
そいつは更にしゃべり続けた。
どうやらモヘンジョダロではなかったらしい。俺の早とちりだった。
昔から俺は早とちりしがちな性格なのだ。
小学生のときも数の合わない給食費を友人が盗んだと決めつけて断言し、泣かせてしまった。
俺が自分の分を入れ忘れてただけなのに。
それはどうでもいい。
いや、まさかあの時の友人がその後何らかの事情で自殺して、あの時の恨みから俺に取り憑いているのか?!
そういえばあいつこんな顔だったっけなーやべーなつかしー、などと考えていると、そいつはまたしゃべった。
「モウイ・・だろ」
うん、確かに猛威だ。はっきり言って俺の人生最大の猛威と言えよう。脅威か?
明らかにオバケ、しかもQちゃんみたいな可愛いオバケじゃなく、気味の悪いオバケに話しかけられている。
どう考えても猛威だ。うん。
つーかコイツまじできもちわりーよたすけてーお巡りさーん、とこんな時だけ公権力に助けを求めてみるもそこにお巡りさんが来るはずもない。
「もういいだろ」
やっと聞き取れた。
でも、どういうこと?わからない。
なんか怖いのに少し慣れてきて、そいつの顔を少し覗き込むことにしてみた。
ニタァっと笑いっぱなしの口元から、髪で隠れた顔を覗き込んでみると、そいつは俺だった。
ドッペルゲンガー?俺近いうちに死ぬの?
とか考えてると、もう一つ気づく。
そいつ(俺)の首には紐が繋がれていて、天井に繋がっている。
ああ、そうだ。
俺は1ヶ月前にこの部屋で首吊ったんだっけ。
ってことは、オバケのQ太郎はこいつじゃなくて、俺のほうだったのね。
っていうか1ヶ月も誰に気付かれないってなに?孤独死?辛っ!お巡りさんつかえねー。
とか考えてるうちに俺は天に召されてしまった。
ニタァ
おかめ提灯のような真っ白い顔に、貧相な体つき、長い手足で無表情、女か男かもわからない長い髪に顔のほとんどは隠れてしまっている。
何を言うわけでもなく、ただそこにいるのだ。
最初は不気味でびっくりしたが、慣れてしまうと慣れてしまうものらしい。
さすがに気味が悪いので、掃除するときは近寄れないし、その付近は完全なデッドスペースになってしまっているが、元々部屋もそれほど綺麗に片付いているほうでもないので、まぁ気にならないと言えば気にならない。気味は悪いが。
そんなこんなでそいつとの奇妙な同居が始まって1ヶ月、ある日そいつはニタァっと笑った。
「うひぃ」
情けない声を上げてしまった。
正直に話そう、驚きのあまり腰を抜かして転んだ。
だって、そうだろう。こんな不気味なやつ、どう考えたって慣れるわけないじゃないか!!
内心ビクビクしながら1ヶ月暮らしてきたに決まってるじゃないか!!
俺がビクビクしていると、そいつは更に声を出した。
「¢%§*&%¢£#」
うひぃ、呪いの言葉か!俺はここで死ぬのか!
「モ・・・・・ダロ」
モ、モヘンジョダロ?
あの世界遺産であり、インダス文明最大級の遺跡、モヘンジョダロ?
とてもへんぴな土地にあるから行くだけでも半日かかるというモヘンジョダロ?
死の丘?
死・・・まさか、こいつ俺を殺す気か?!
「モ・・・イダロ」
そいつは更にしゃべり続けた。
どうやらモヘンジョダロではなかったらしい。俺の早とちりだった。
昔から俺は早とちりしがちな性格なのだ。
小学生のときも数の合わない給食費を友人が盗んだと決めつけて断言し、泣かせてしまった。
俺が自分の分を入れ忘れてただけなのに。
それはどうでもいい。
いや、まさかあの時の友人がその後何らかの事情で自殺して、あの時の恨みから俺に取り憑いているのか?!
そういえばあいつこんな顔だったっけなーやべーなつかしー、などと考えていると、そいつはまたしゃべった。
「モウイ・・だろ」
うん、確かに猛威だ。はっきり言って俺の人生最大の猛威と言えよう。脅威か?
明らかにオバケ、しかもQちゃんみたいな可愛いオバケじゃなく、気味の悪いオバケに話しかけられている。
どう考えても猛威だ。うん。
つーかコイツまじできもちわりーよたすけてーお巡りさーん、とこんな時だけ公権力に助けを求めてみるもそこにお巡りさんが来るはずもない。
「もういいだろ」
やっと聞き取れた。
でも、どういうこと?わからない。
なんか怖いのに少し慣れてきて、そいつの顔を少し覗き込むことにしてみた。
ニタァっと笑いっぱなしの口元から、髪で隠れた顔を覗き込んでみると、そいつは俺だった。
ドッペルゲンガー?俺近いうちに死ぬの?
とか考えてると、もう一つ気づく。
そいつ(俺)の首には紐が繋がれていて、天井に繋がっている。
ああ、そうだ。
俺は1ヶ月前にこの部屋で首吊ったんだっけ。
ってことは、オバケのQ太郎はこいつじゃなくて、俺のほうだったのね。
っていうか1ヶ月も誰に気付かれないってなに?孤独死?辛っ!お巡りさんつかえねー。
とか考えてるうちに俺は天に召されてしまった。
ニタァ