台湾のパトカーや消防車も撮ってきました。あえて撮るものでは無いのかもしれませんが(^^;)
（以下、一部2006年の写真があります）
1.台湾の警察
台湾では「内政部警政署」（内務省警察庁）の下に各県・市警察局と直轄の国家警察組織があり、複雑に入り組みながら台湾の治安を担っている。
これが台湾のパトカー、昔のアメリカパトカーの様な色。通常のパトカーはフォードが多い。
でも、中にはBMWも。台北市警保安大隊の所属で、台湾国旗（青天白日旗）が両サイドに掲げてあるから何か特別な任務に就いているのかも。
もちろんワンボックスも活躍中でこちらは白黒のツートン、我が国より黒の割合が多い。この車は2006年に台北駅横で撮影した台北市警の車で、「機動派出所」は「移動交番」か?
こちらは2日目に台湾南部の港町・屏東県枋寮で撮影した事故処理車。紺と白のツートンで白の割合が多いから印象が全く異なる。
ただこの車、屏東県警の所属なのに台北市ナンバーだったから同市警の中古車か? でも当時は台北・高雄両市以外は「台湾省」ナンバーだから変更の必要があるはずなのに。
通常のパトカーにはRV車ベースもある。写真はいすゞウィザードのパトカーで、撮影場所は枋寮車站だが、屏東県警ではなく警政署直轄の「鐵路警察局」所属。
台湾の鉄道警察は台鐵と高鐵が全国組織の同局、台北と高雄の捷運は各市警の「捷運警察隊」（市外含む）の管轄。鉄警局は全国4個分局(※) の下に分駐所・派出所を設置、専用のパトカーが配備されているのだ。
(※) 当時は4個警務段（方面隊: 台鐵3個 + 高鐵）だった。
こちらは台湾の白バイ2種。上は交通隊のBMW製で我が国と大きな違いはなさそうだが、下は白バイならぬ「白スクーター」。派出所などにも配備されリヤには赤青2色のパトライトも。我が国の交番用バイクも緊急車(※) にすればいいのに。
(※) 我が国の小型二輪は正確には「原付二種」、すなわち「自転車」の一種なので緊急車にはできない。やるなら法改正が必要。
ところで、台湾の警察の特徴は、普通の警察とは別に特定の分野専門の警察組織が存在すること。前述の鉄路警察局以外にもいくつかある。
「國道公路警察局」いわゆる高速隊のパトカー。台湾における「国道」である高速道路は地元の交通警察とは別組織で色も独特。まさか一部区間が滑走路にもなる構造だから専門の警察を作ったわけではないよね?
台湾全土の空港を管轄する「航空警察局」所属のマイクロバス。どんな田舎・離島の空港にも分駐所・派出所を置いているらしい。ちなみに最初のフォードのパトカーも、桃園機場で撮影した同局の車だったりする。なお、警察航空隊は「空中警察」。
他にも国家公園警察や国家保安警察、港務警察（重要港湾を管轄）に警察ラジオ局など様々な組織が存在するが、全部紹介できるわけがないので省略(^^;)
2.台湾の消防
続いては消防。かっては警察の一部門で、1990年代に独立して「内政部消防署」（内務省消防庁）の管轄となる。
2006年に撮影した台北県（現・新北市）消防の南勢分隊。
大型高所作業車とアメリカ製らしきタンク車。
特に高所作業車は、我が国の消防用では認められていない50m超のものもあるとか。南勢分隊の車両を見ても我が国とはブームの大きさだけでも大違い。
たまたま来署していた板橋分隊の救急車。「高級救護分隊PARAMEDIC」と書いてあるから高規格救急車だろう。後輪部分の赤帯が心拍の波形になっているのは救命に懸ける使命の表れか?
ついでに、別の消防署も。
青山宮近くの台北消防龍山分隊。
かなり少なくなった、フォード製の大型消防車。
日本仕様そっくりな日野製ポンプ車。かなり古く、本来の建物に屋根だけ張り出したバラック車庫に置かれており、既に予備車となっている模様。
こちらは台北駅前の台北消防城中分隊のトヨタ製ポンプ車（2006年撮影）で、後部座席の処理が我が国のポンプ車とは異なる。
3.台湾ならではの……?
「警備車」と呼ばれるバス。いずれも桃園市内で撮影。
桃園地方法院（桃園地裁）
台湾高等法院（台湾高裁）
窓に金網が張ってある（高裁はほとんどふさがれている）から実際には護送車かと。裁判所が自前で護送車を持つなんて。
余談ながら、台湾の検察機関は全て「法院検察署」と称する。字面通りなら裁判所の下部組織になるわけだが、検察は法務部の機関で法院は「司法院」。三権分立の下で独立した存在だが、民主化前は同一組織だったそうでその名残かもしれない。
そしてもう一つが……
ドアの文字を見れば一目瞭然、台湾の憲兵隊のパトカー。2006年に偶然撮影したけど別に捕まったりはしなかった(^^;)