今夜の宿も無事確保し、いよいよ高雄巡りのスタートだ。

2010(平成22: 民国99)年11月23日(火)の続き

さて、街に出てネット情報で目をつけていた駅近くのホテルへ。

高雄金馬大飯店

ホテル前を流れる川

それがこの「高雄金馬大飯店」。川沿いのビジネスホテルで近くには飲食店も多い。予約をしていないので早速フロントで交渉すると、川沿いの「景観套房」(眺望ダブルルーム)を1泊980元で確保。すぐにキャリーバッグを部屋に置いてランドリーの位置を確認、高雄の街を巡るべく捷運高雄車站へ。
今日は捷運に何度も乗る予定なので一日券(130元)を購入。ICカードなのでパスケースに入れてタッチ&ゴーで市内巡りができる。ちなみに70元のデポジットが含まれるので明日窓口に返却することに。

 

早速紅線で北上。左営(高鐵・台鐵との接続駅)を過ぎると高架線になり、高雄北部の市街地を眺めながら進むと田園地帯に。

高雄捷運紅線

このあたりで高雄市から高雄県橋頭郷(橋頭村。現・高雄市橋頭区)に入り車窓右手に煙突のそびえる工場が。

高雄糖廠を望む

目的地の台湾糖業公司高雄糖廠だ。現在は「台湾糖業博物館」として一般に公開されており橋頭糖廠站からすぐだけど、とりあえず終点の橋頭火車站まで。糖廠へは終点からも十分徒歩圏内だ。

高雄捷運の列車

終点・橋頭火車站に着いた高雄捷運の列車。台北捷運にそっくりだが非常口(スロープ兼用)が狭く運転台が広いようにも見える。現在、車両はこの1系列のみ。なお紅線はもう一駅北の南岡山が終点だが、訪台当時は未開業だった。
台鐵橋頭車站

こちらは隣接の台鐵橋頭車站。かっては小さな駅舎だったのが捷運開業に合わせて橋上化されたとか。所要時間から言えば台鐵の方が短いはずだけど、本数を考えると捷運に軍配が上がるね。

再度捷運に乗ってもよかったが、せっかくなので高架橋下を徒歩で糖廠へ。

橋頭の高架下歩道

橋頭糖廠の古い建物

途中から歩行者専用道に変わり、赤いタイル敷きの道を進むと古い建物が。台糖のマークがついていたから昔の倉庫のようだ。

そのまま進んだ先が高雄糖廠(台湾糖業博物館)の正門。

高雄糖廠正門

台湾糖業博物館

門前にはかっての専用鉄道の線路が今でも残っている。

既に15時15分過ぎ、足早に目当ての場所へ向かうことに。

糖鐵保存区

それは専用鉄道「糖鐵」の保存区。かってサトウキビの収穫等や製品輸送を行っていた産業用軽便鉄道で、その車両が保存展示されているのだ。

糖鐵SL353号機

糖鐵DL918号機
まずはSL353号機とDL918号機。それぞれ貨車を連結しており、往時は周辺の畑からサトウキビを運んだり製品を出荷するのに大活躍したに違いない。

代用客車

代用客車の車内

代用客車の説明文

こちらはサトウキビ用貨車を改造した「客車」。冗談ではなく糖鐵では路線によっては旅客輸送も行っていたのだ。とは言え全客車がこの客車ではない。だって雨ざらしだし(- -;) ここには無いが旅客輸送用のDCも保有していた。

機動道班車

機動道班車の説明文

一般的な車両に加えてこんな物も。この黄色の車両は「機動道班車」と言う保線用DC。台糖の独自開発でそれまでの係員4人によるカートに替わるもの。当然効率は飛躍的にアップ。
現在ではほとんど廃止された糖鐵だが、中部・雲林県の虎尾糖廠のみ季節限定(おおむね毎年12月~翌年2・3月あたり)でサトウキビ収穫用に運行されているそうで、それ以外にも観光用に運行を再開した糖廠が数か所ある。この高雄糖廠もその一つだが今日は平日だから運休。次回の糖鐵訪問は台湾の土休日を絡めるとしよう。

高雄糖廠の軽食コーナー

台糖小豆カップアイス

一通り見たところで一休み。元々が砂糖工場だけに、アイスキャンディーを始め様々なスイーツが楽しめるのが観光糖廠の特色(軽食もあったはず)。と言うわけで小豆の乗ったカップアイス(中サイズ: 40元)のおやつ。後でライチ味のアイスキャンディーも楽しんだりする(^^)
一息入れて再び写真を撮っていると、ウェディングドレスに身を包んだ花嫁さんが!! その後から新郎も。韓国や香港でよくやる「婚礼衣装での野外記念撮影」、台湾でもやっているようだ。他にも工場の方でも何やら人だかりがしており、見に行くと日本の着物(浴衣?)や旧日本軍の軍服を着た人々が多数。よく分からないけど占領時代ネタの寸劇でもやっていたのかな

16時を過ぎたところで橋頭糖廠站から捷運紅線でホテルへ。欲を言えば橘線の大寮(地上駅・車庫あり)へ行って写真を撮りたかったが、路線図や地図から見て到着はおそらく夕暮れ時の17時前後なので今回はパス。

 

続きます。