寝息を立て始めた彼を起こさないよう、そっとベッドを抜けた。
殆ど水のような温度のシャワーで肌に纏わりついた汗を流す。
身体の深いところが熱くて火照りが収まらない。
奥から蜜がとろとろ溢れてくる。
非日常が過ぎて、心も身体も莫迦になっているのかもしれない。
その証拠に、この部屋に着いてからの確かな記憶がなくて
どれも断片のフィルムになってしまっている。
片時も離れたくなくて、
2人を隔てる邪魔な服はあっという間に脱ぎ捨てて。
肌と肌をぴったり合わせて抱き締めあって、
貪るように唇を重ねてベッドに倒れ込んで。。
ここまではきっと、いつも通り。
待ち合わせ場所に辿り着いたときから潤みっぱなしの其処に、
規格外の"彼"を押し当てて、
許可もなく直ぐに繋がったところは憶えている。
「直ぐイッちゃいそう」
「…まだ駄目だよ…?」
苦し気な呟きには意地悪をしてみたけれど、
許可もなく果てた彼にお仕置きで
硬度を失ったそれを口に含んで、
蜜を絞りとったのも舌先の感覚が憶えてる。
そこからまた直ぐに上向いた"彼"を捻じ込まれて
上に下に…後ろからも、奥深くまで貫かれて幾度も正気を失った。
フィルムに残る欠片を反芻しながら、
生々しい残り香をシャワーで流してベッドに戻った。
ほんのり灯していた明かりを
すっかり消そうと思ってベッドサイドに手を伸ばしたら
不意に腕を捉えられた。
指先と指先が絡み合って、
おやすみを告げた彼に、また心を射抜かれてしまった。
そのまま深く沼に落ちていくような感覚で眠りについた。