昨対105% | “魚串を世界へ”

昨対105%

6月ももうすぐ終わり、2013年後半戦にさしかかろうとしております。


今年は


“直営店 昨対(昨年対比売上)105%越え”


という目標を掲げましたが、ここまで110%を越えるいいペースできております。



アベノミクスという好景気によるものも多分に含まれているとは思いますが、



景気の悪い時もいい時も、大事なのは左右できない外部環境に一喜一憂するのではなく、

自分達がやるべきことをやる。この精神です。



そもそも昨対が割れる、というのはいかなる時も健全ではないわけです。



一度いらしたお客様に満足していただき、また来てもらう。新しいお客様を紹介してもらう。



この流れができていれば、いかに新しいお店が周りにできようとも昨対を割ることがないわけです。



創業当初、


うちの会社はキャッチの強いお店でした。



仕込みを17時までに全てを終わらせ、17時と同時に、あるいは20分~30分前倒しで街にチラシをもって料理人1人だけを電話番として店に残し、他全員が外にでていきました



自らでお客様を連れてきて、売上をたてる。そのやり方こそ正しいと思い込み、全員にそれを強要していました。



僕自身が前職の雇われ店長時代に、その方法で昨対130%近くをだし続けていました。

それ以外に売上を上げる方法を知らなかったのです。



しかし、飲食業は新宿や渋谷などのよほどの大都市でない限り、地域に密着し、地域のお客様に何度も来店してもらって、経営がなりたちます。


僕はお客様を、売上の対象としか見ていなかったのです。「あと何人店にいれれば、目標達成だ。」と。



ひたすらお客様をお店に連れていきました。


売上は好調でした。恐らくキャッチ力でいったら日本でもトップクラスの会社であったと思います。



しかし、僕の中でキャッチを続けることに不安もありました。


「10年後、20年後も自分はキャッチをしているのだろうか。」



お客様の笑顔が少なく、街行く人は僕達を避けるようになる。



そこで働くスタッフは幸せだろうか。



世の中には、キャッチをしなくてもお客様があふれているお店がたくさんある。

そんなお店がうらやましくありました。





今も暇な時は外にでて、チラシを配る時があります。

販促は大事な事です。

若い僕たちは売る姿勢を常に持ち続けなければいけない。



でも、もしお店の中に来て頂いているお客様に喜んでもらっていないのに、

意識が外に向いていたらそれ絶対に間違いです。


若く、売上に貪欲な人間にありがちです。昔の僕がまさにそうでした。



目の前の、一番近い人を大事にする。


そこから、輪が自然と広がるイメージで。



そんなお店が素敵です。