フェアープレーについて

フェアープレー?なぜそんなことをいちいち言わなければいけない?フェアープレーをするなんて人間として当たり前だろう!これは個人の問題になるが、要は人間的に正しい倫理を持っているかどうかが問題なのだ。

ドーピングはこの倫理を完全に破壊した行為と言える。まさに作為的に作られたチャンピオンで、人間的なチャンピオンではない。

サッカーは、勝つことと競争への不安がつきまとっている。しかし、1000人の子供が競争して、では何人生き残れる?何十人生き残れる?何百人生き残れる?

それなのに、子供が本を読むことを忘れても、親たちは気にもせず、サッカーをさせている。それはサッカーが恐ろしい額のお金を生み出すものになってしまったからというのもあるのだが。

言い訳は存在しない。審判が間違えて相手にPKを与えたからそれで試合に負けただと?私は審判より100倍は間違いを犯している。終了間際にPKを取られて負けたとして、では、残りの時間一体何をやっていたんだ?その間にゴールを決めたのか?決めていない原因は審判にあるのか?



指導者だったら、その間にゴールを決められなかったことに責任があるんじゃないのか?だったら、負けた原因は審判にあるって本当に言えるのか?お前のチームの選手は何回シュートミスしたんだ?審判が間違えたのは何回?わずか一回PKを間違えて吹いただけだ。それでどうして試合に負けたのを審判のせいに出来る?


今日スペインでは子供も大人も主審に対する抗議が当たり前のように行われています。

練習をちゃんとしていなかった。調整不足だった。練習メニューの組み方が悪かったと必ず自分自身、自分のチームに原因を見出さないといけない。言い訳はないのだ。

前にも言ったが、日々の積み重ねが影響するのだ。それを怠ることが試合に負ける原因の起源になることを忘れてはいけない。

例えば、試合中、馬鹿げたプレーで警告、退場となる選手がいる。なぜ、その選手達に対してクラブは制裁を加えない?制裁を加えるのは協会で、罰金を払うのはクラブだ。それにその選手は引き続き多額の給料を受け取り続ける。

一体この事態のどこに躾があるのだろうか・・・

よって、コーチが「ファールをしろ」と教えることがどれだけ非倫理的か分かるだろう。ファールとは、犯していけませんよという約束だ。それを破った場合、制裁が加えられる。それを監督自ら「引っ張ってでも止めろ」「引っ掛けろ」と言って良いのか?それは「ルールなんか破れ!」と選手に教えていることになんだぞ!

毎週末、子供の試合を見に行くと主審がファールを吹く度に、吹かれた選手は両腕を挙げ、不満な態度を取り「何もしていない」と抗議する。プロ選手の真似をしているからだ。自分で相手にファールしておいて、「何もしていない」と言い放ち、主審にしかも抗議するだと!!こんな選手達がさらにプロになっていくんだ。

先日なんかもっと酷かった。11歳の子供の試合を見に行った時、ファールを吹かれた選手はなんとその時主審をしていた女性の審判に、中指を突き立ててたんだ。11歳の子供がだぞ!!

それに対して監督がその選手に何か言ったと思うか?注意したと思うか?それから見ていた保護者がその選手に何か言ったと思うか?

そんなの当然あるわけない・・・

こうした倫理的行動は、チームの基礎だ。何度も言っているが結果は後からついてくる。家を建てるのに土台が大事だと言われているけど、適当にネジはつけとけば良いのか?そうじゃないだろう。きちんと正しい位置につけないと駄目なんだ。それと同じで、土台はあってもそれがきちんと正しく理解され、使われないと意味は無い。