「集中しようと思っても、ついだらだらしてしまう…」

「宿題にとりかかるまで時間ばかり過ぎる…」

「気づいたら全然勉強が終わっていない…」

これらは中学生からよく聞く悩み。

 

実はこれは「やる気」の問題ではなく、時間の使い方の問題。

そして、その解決にとても効果的なのが ビジネスの世界でも使用されるタイムボクシング。

 

ビジネスの世界では生産性向上のための定番手法だが、中学生の勉強にも抜群に相性が良い。

 

まず、タイムボクシングとは、時間を「目的ごとの箱(ボックス)」に分けて使う方法のこと。

 

例えば、

17:00〜17:25 英語

17:25〜17:35 休憩

17:35〜18:00 数学の宿題

18:00〜18:15 学校提出物

というふうに、「何を」「いつからいつまで」やるかをあらかじめ決めてしまうもの。

 

シンプルだが、これだけで集中力が格段に上がる。

 

ではなぜタイムボクシングが中学生に効果的なのか?

 

① 締め切りがあると脳は集中モードに入る

人は締め切りがあると、自然と集中する。

テスト前に勉強が進むのと同じ理屈。

 

逆に、時間を決めないと「あとでやろう」→「まだ大丈夫だろう」→「やる気出ない」

という沼にハマる。

 

② スマホや誘惑に流されにくくなる

時間・タスクが決まっていると、「この25分だけはスマホ触らない」という意識が自然と働く。

意思力で耐える必要が少ないのがポイント。

 

③ 勉強量を可視化できて達成感が生まれる

「今日は英語25分、数学25分できた」と数字で残るので、自己肯定感にもつながりやすい。

 

④ 長時間勉強が苦手でも始めやすい

いきなり1時間集中は無理でも、25分だけ集中なら誰でもできる。

 

タイムボクシング、非常にメリットの多いもの。

是非実践したいところだが、では実際のどう実践するのがよいか。

 

中学生のためのタイムボクシング実践ステップとして、

 

STEP1:まずは1日の「やること」を書き出す。

例)

数学の宿題、英語のワーク、理科の復習、明日の持ち物チェック、読書15分など。

こちらは書き出すだけでOK。

順番は後で考える。

 

STEP2:それぞれに時間を割り振る(1ボックス=25分)

ビジネスでは30〜60分が多いが、中学生は 25分 が一番集中しやすい。

例)

数学…25分、英語…25分、理科…25分、読書…15分(1ボックスでなくても良い)

 

STEP3:休憩時間も必ずセットで入れる

休憩は 5〜10分 が理想。

「休む時間を決める」ことで勉強への抵抗が減る。

 

STEP4:タイマーを使う(スマホの時計で十分)

タイマーを鳴らして、「25分だけは全力でやる」と決める。

鳴ったら必ず休憩に入ることも大事。

 

STEP5:終わったボックスに✓をつける

チェックが積み重なると自己管理の力がつき、効率がどんどん上がる。

 

なお、タイムボクシングの成功ポイントとして、完璧を求めないことが大切。

25分で終わらなくてもOK。大事なのは「25分間集中する」こと。

 

もし失敗しても翌日またやればいい。

続けると、勉強の「開始のハードル」が劇的に下がる。

 

タイムボクシングは、勉強嫌いを「勉強できる子」に変える。

時間の使い方が上手くなると、中学生の人生は驚くほど変わる。

 

勉強が進む、自己管理ができる、部活との両立が楽になる、達成感が得られる、自信がつく、そして何より、「時間を味方にできる子」は、将来どんな世界でも強い。

 

ビジネスで効果がある手法は、中学生の学びにも間違いなく効果がある。

今日から25分の“時間の箱”を、ぜひつくってみてほしい。