そろそろアカデミー賞の話⑨
『ブルックリン BLOOKLYN』
監督:ジョン・クローリー
脚本:ニック・ホーンビィ
撮影:イブ・ベランジェ
美術:フランソワ・セグワン
衣装:オディール・ディックス=ミロー
キャスト:シアーシャ・ローナン
ジュリー・ウォルターズ
主演男優、主演女優、衣装デザイン、美術賞ノミネート。
1950年代、アイルランドの田舎からアメリカのニューヨークに渡ったエイリッシュ。高級百貨店で働く始めるが、周囲の華やかさについて行けずホームシックに陥る。一人の青年と知り合ったことがきっかけで変わっていく彼女。アメリカで生きていくことを決意する彼女だが、アイルランドに帰郷したことで、二つの国の中で心が揺れ動き始める。
アイルランド訛りも残ったまま洗練されたニューヨーク・ブルックリンにやってきた主人公。そういえば、同じ1950年代の話で「キャロル」の主人公も百貨店に勤めていた。百貨店が以前よりも高級化していった、百貨店の店員は憧れの華やかな職業だった時代。なんだか、母親とか叔母から聞かされた昔話に似ていて、妙な親近感が湧いた。
時を経て洗練されていく主人公の服装とか衣装もすごく素敵です。
主演のサーシャ・ローナンは、昨年60億円も稼いだジェニファー・ローレンスの勢いを抜けると前から思ってるんだけど、遺憾せん地味目な作品が多い。「グランドブタペストホテル」すごく良かったけどなぁ。
今回は、そんなことまで演じるのってシーンもあり、体当たり的名演をみせてます。
13歳でアカデミー助演女優賞にノミネートされて以来ですが、今回も受賞はひじょうに難しいと思われます。
前半が伏線ちなるラスト・シーンがとても素敵です。名作。