仕事をするとは何か!?働くとは何か!?世の中に出て世に役に立つ人とは何か!?こんな話を先週、フォローアップ研修に参加した卒業生に問いかけてみた。


毎年、当たり前のように新入社員を迎え入れ研修をし第一線に送り出しているわけだが必ずと言って良いほどこの5月後半から6月にかけてドロップアウトする人間が数名出てきます。ここ数年、社を去る人間に似たり寄ったりの特徴・傾向があることに気が付きます。


辞めていく人間のタイプは、入社当時から就労意欲が極端に欠けている者とその逆で、大変優秀で就労意欲も決して低くはない者とに分かれるのです。果たして、その傾向には何か問題が隠されているのでしょうか。


今までの経験則で考えるのに採用母体が決まり社内選考を進める中で就労意欲が強い・弱いことが読み切れていなかったりあるいは学生の方が一枚も二枚もうわ手であってどこでも良いから入社したいだけの始めから就労意欲の薄い人間が辞めるのは合点もいくのです。しかし、誰が見ても優秀であって将来の幹部候補と期待されていた者が一見、意味もなく退職をしていくことには研修をしたこちら側にしてみれば納得いかないことがあるものです。


推察すると、どんな人間でも社会に始めて出てみて職業人・企業人になって様々な初の体験に戸惑い、悩み、ぶつかることが多いものです。今まで優秀であることが望まれていた純粋な人間ほど経験したことのない失敗した後の挫折感や屈辱感に悩まされるものです。真面目な人ほど免疫もなく同じ年代ではリーダーシップを発揮できたものの年配者との仕事ではなかなか、頭ごなしの指示や叱責を受け入れないことが多いようです。学生時代はすべて先頭に立ってある程度、自分の思い通りにいってはいけたけど社会に出てみて今まで全く遭遇しなかった難題(上司やお客様との関係)にぶつかる訳です。


話を聞いてみると私達にとってみたらほんの些細なことなのでしょうが本人にとっては大きな悩みとなっていき適当に流せない性分故えに変なところでプライドが邪魔をして他人のアドバイスが耳に入らなくなってくるのです。


優秀であることとは一体何だろうか。こんなときにフッと思い起こすのですが始めは頼り甲斐の無い新人がいつの間にか立派な社員となっていることは教育に携わる者にとって自分の判断が全てと驕ってはならないと自分を戒める瞬間でもあるのです。


学生時代…。結構、悪さもしてきて周囲の大人からひっぱられてきた私ですが踏まれても蹴られても死なない雑草の様になれたのは優等生ではなかったからでしょうか!?



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