一.人の長所を始めより知らんと求むべからず。人は用いてその長所を知る。


一.人はその長所のみを取らば可なり。短所を知るを要せず。


一.己が好みに合う者のみを用いること勿れ。


一.人材には必ず欠点あり。欠点無きは人材と為すに足らず。


一.小過は咎める要無し。唯事を大切になさば可なり。


一.用いる上はその事を委ぬべし。


一.上にある者、下にある者と才智を争うべからず。


一.人材は必ず一癖あるものなり。器材なるが故に癖をも捨つるべからず。


一.かく良く用うれば事に適した時に応ずる程の人物は必ずこれにあり。