かつての高度成長期の大きな流れにのって
殆どの飲料サービス業は
急成長をしたと言われます。
その後、
私たちのカラオケ業も
ここ15~16年に大きく成長した業界ではあります。

この急成長時には
平常月でも店を開けていれば
お客様でどの部屋も満室の状態でありました。
そんな時代には
これから迎える12月の年末商戦も
平常月の2倍以上の売り上げ目標をたて
何が何でも達成すべくことが必定であった頃
いわゆる
『やらず、ぼったくり』の言葉そのものの商売に走った会社が
目立ったものです。

その反動は…。

閑散期の1~2月にきて表面化し
店の中は閑古鳥が鳴くこともあった。
そんな商いを繰り返した結果
私達の業界も以前と比べ
相当に浄化されてきた感は否めません。
業界全体が
イケイケドンドンのままで
社会の声を聞かずに進むのであれば
淘汰されてしまうのが世の常なのかもしれません。

私たちは
一生懸命になり過ぎるが故に
ただ、
ひたすらに『頑張ります』と言う言葉を
連呼することがある。

『頑張れ』…。
『頑張ります』…。
こんな言葉を私達は良く耳にするし口にするものです。
考えてみますと
この言葉は使うことが頻繁であればあるほど
大変曖昧だなと思うことがあります。
もちろん、
時に頑張ってるなとか頑張り抜くことを目標にすることも大切ですが
せっかく、
頑張ったのに良い結果がでなかったら
それは目標をたてただけのことになってしまうし
疲れ損になる可能性もあるのです。

やってよかったと心から喜べる成果を挙げる為には
何の為に。
何をどこまで。
何をどうしたら良いのか。
そして
だから今何をどのように頑張るのかと言うことをはっきりとしておく必要があります。

進むべき目指す方向を間違えたままで
ただ
がむしゃらに力んでみても
良い結果がでるはずがありません。


『あなたの仕事は何ですか!?』と尋ねられたら
あなたは何て答えるでしょうか!?

コックの人は『はい。料理を作る仕事をしています』
ウェイターやウェイトレスの人は『料理やドリンクをお客様に提供しています』
一方、本社管理部門の人間は
それぞれの立場・役割のディリーワークを答えると思います。
従って当然のことながら全て違った答えが返ってくることでしょう。
けれども
特に
営業部門の方々に共通している仕事が一つあるとするならば
それは
『お客様の心にいつまでも残るようなサービスを行うこと』
『お客様に楽しい空間を提供し心から楽しんでいただくこと』なのです。

私達が
日頃仕事だと思う殆どは実はその仕事を行う為の作業なのです。
お店でテーブルに料理を運んだり
食べ残しを片付けるのは
とても大切な手段であっても
店本来の目的ではないのです。
お客様に楽しんでいただくと言う目的を実現するために
個々人の役割に応じて行うべき手段なのです。

このことを
私達一人一人がしっかりと心に留めて
それぞれの役割の中で力をあわせて頑張っているそんなお店は
今日だけではなく
明日も
明後日もきっとお客様から愛されるでしょう。

私達は
そんなお店の集まったグループでありたいものです。
いつも視点の先にはお客様がいる。
そのために
全神経と全能力を傾けて一生懸命に働いている姿を見て下さり
お客様から
『頑張ってるね』と言われることが
私達の存在する価値なのではないでしょうか。