私は幸運にも
様々な業種・職種の方々と商談や会食をする機会がある。
そんな時に
こんな話をされる方が多くいることに
違和感を覚える。
それは、
『うちの会社は急激に大きくなってしまったので、
まともな管理監督者が育ってないのですよ。これって何故ですかね。』と。
正直言って、
この様な経営者の方は、
何を考えておられるのか、
何を考えてこられたのか理解に苦しむのです。
何故なら、
管理の基本とは、
『目標』をしっかりと立てて
それを日々実践し実現することが管理だからです。
例えば、
会社の中期目標であれ、
店舗の売り上げ目標であれ、
目標は必達することを求められますが、
そうそう
簡単に実現しないと言う現実がある。
しかし、
そんなできない理由を言っているのでは会社は先細りし、
やがては倒産してしまう。
文字通り
存亡がかかっている時代だけに
与えられた目標は
絶対に達成しなければならないのです。
一旦、
目標を掲げた後、
様々な理由で目標を達成できない言い訳をし、
それを
『そうか。そうか。』と通してしまったら、
社内は
それこそガタガタになってしまう。
これは、
モラルが下がるなんて言う生易しいレベルのものではない。
上役が指示を出しても面従腹背。
お互い同士は不信の眼(まなこ)。
職場の内外では、
寄ると触ると上役の悪口か先行き不安が囁かれ、
部下の面倒も見やしない。
こうなってきたら、
会社は、
『死に体』である。
この様な病癖を生む最大の理由は、
目標未達が何となくまかり通る
会社全体の無責任体制にあると言わざるを得ない。
とは言え、
単に
目標必達と叱咤・号令をかけるだけの
中身の無い精神論だけで、
目標が達成できるほど、
世の中甘くはないはずである。
そこで、
『一味違う創意と工夫をせよ!』
これが
目標必達のための戦略なのである。
更に
その戦略を成功させるために、
『我が社、我が店の風土を改善していこう!』と、
言うのが即ち、
管理の基本なのである。
同時に
企業組織の中で、
トップを正しく補佐し
正しく支える本質的役割を持つ、
幹部、
部門責任者一人一人が、
企業人・組織人としての最低の基礎知識・専門知識を
必要であることは言うまでもない。
しかし、その反面
それだけに偏重してしまうと、
頭でっかちの屁理屈屋を生み出すだけになってしまう。
組織でいる限り、
どうしても『総論賛成・各論反対』となりがちであり、
そんな状況がはびこってしまうと、
企業・組織の中に
評論家だけが蔓延る組織になってしまう。
汗を流せる者は
汗を流そうよ。
知恵を出せる者は
知恵を出そうよ。
汗も知恵も出せないと言う奴は
黙って消えろ!
企業に
真に必要なのは実践者だけなのだと
近頃、
強く感じる。