女優・大原麗子の情念、死の直前まで見続けた出演作
分岐点は俳優・高倉健との仕事だった。
東映時代の「網走番外地 北海篇」(65年)から共演は数多く、
特に元恋人で死にゆくヒロインを演じた「居酒屋兆治」(83年、東宝)は名作の誉れ高い。
それでも、麗子が「生涯の代表作」と自負したのは、NHKのドラマ「チロルの挽歌」(92年)だった。
高倉にとって初めてのNHKドラマで、脚本は麗子が尊敬してやまない山田太一。
ここで麗子は高倉の妻の役を演じた。
無口で無愛想な夫から逃げ、別の男と駆け落ちをする。
その人間模様は「ギャラクシー賞」を受賞する高い評価となった。