病院どなたの著書で読んだか忘れてしまいましたが、西洋医学は一夜漬け勉強、東洋医学・統合医療は日々の勉強・読書、という表現を見ました。


たしかに、一夜漬け勉強は、翌日の試験ではいい点がとれるのですが、下手をすると試験が終わった瞬間から覚えていたことを忘れてしまって、まったく知識として定着しない、ということを経験します。よくいわれますが、現代西洋医学も、急性感染症、救急処置などには素晴らしい飛躍をとげ、手術もめざましい発展を見せており、私たちの健康に大いに貢献しています。一方でどうしても早く良くなる、楽になることを目指すため、すぐにまた調子が悪く戻ってしまったり、慢性的な不調には対応しずらさがあります。これはまさに、一夜漬け勉強に近い、という感じです。


その点は、私も東洋医学、統合医療を、少しはかじって勉強し、実践させてもらう中で、これまでの症状だけをとる治療とは違う効果を感じています。特に、患者さんの反応や、調子がよくなったときの喜び方が、まったく違いますね。痛み止めや解熱剤で調子がよくなっても、みなさん、そんなもんかなという反応ですが、漢方薬や、他の統合・代替医療で治療し、よくなった患者さんは、診察台にすわってお話を聞こうとするや否や、「先生、~が調子よくなりました!」といわれます。それだけ、今まですっきりしなかった症状が楽になる喜びは大きいんだなと、こちらもうれしくなります。


一夜漬け勉強も大切、日々の地道な勉強も大切、どちらがいいという話ではなく、両方ともに必要ですね。明日もまた、講習などで東京に行ってきます。