「カミュの左手カフカの右手~マニュアル②~」 | えんそくオフィシャルブログ「クラオカユウスケのSeven Rock Days 2」Powered by Ameba

えんそくオフィシャルブログ「クラオカユウスケのSeven Rock Days 2」Powered by Ameba

えんそくオフィシャルブログ「クラオカユウスケのSeven Rock Days 2」Powered by Ameba

ブルーライト軽減メガネには確かな効果がある!!
さぁ、長文書きのリハビリだ!修行だ!
果たして最初に根を上げるのはどこだ!?
腕か?肩か?意外にも腰?それともやっぱり……眼球?


こうゆうの得意だったはずなんですが、ブランクのせいか、年齢のせいか。
あんまり長いこと文章を書いていると脳みその前に体にガタがきます。ぶうです。


さぁ長文が苦手な君にも安心(?)細切れ仕様でお届けします、
「カミュの左手カフカの右手」総括的解説コーナーの第二回!!


「カミュの左手カフカの右手~マニュアル②~」


今回は二枚入っているミニアルバムのうち一枚、
Disc【左】に収録されている曲の前半3曲を解説だ!
さっそくかますぜ!ブンブーンッ!!



1.君はランボー


このCDの1トラック目はライブでもよく登場する、
えんそくのなんか雑なダンスナンバー(笑)「君はランボー」
こんないい意味で雑な曲はなかなか普通のバンドには作れないし、
仮にできたとしてもまともな感性の持ち主であればCDに収録されることはまずないだろうと思います。
どっこい、そこをやってのけてしまうところがえんそくの良さ(?)

悪さかもしれませんが(笑)なんにしてもカラーなのですね。
(実際、アルバム収録曲を決める選考会においても、園長の反対によって一時収録が危ぶまれていましたし。笑)
こんな曲を夜中(とも限らないが)に一人で作曲して「うん!いいぜ!」なんて思える奴はミュージシャンとして狂ってると思うわけで、

この曲は例によって深夜スタジオのノリで、みんなで産み出した曲なんですが、
そうゆう曲はやっぱりパンチが効いてます。
ライブでは大活躍。
東名阪ワンマン三公演でも、
「別の曲が始まると見せかけて、スカしてコイツを始める」ってのが最高に快感でね(笑)
お客さんを無駄に盛り上げてからやるのが定番化してきました。
非常に力(リキ)の入るテンションチャージ曲です。
まぁ、逆に言うとね…音源的には…はい。
普通に考えて「捨て曲」の部類ですな(笑)
どうしてサビが一度しか来ないのに「ランボー!ランボー!」うるさいとこは何度も来るんでしょうか?(笑)

謎です。「やりてぇだけ感」満載です。
とは言え、

ボクはアルバムには「ライブではいいけどね…」ってゆう捨て曲めいたものがあってしかりだと思っているので、

だってこんなふざけた曲は曲数の少ないシングルとかじゃ入れられないじゃないですか。

だからこれはこれでいいんだと思っています。
そのあたり皆さん的にはどうなんでしょう?

やっぱ飛ばしちゃいがちですか?

ボクは飛ばしちゃいがちです(笑)
てのはレコーディングする前からそれはなんとなく分かっていたので、
一応音源ならではの工夫も頑張って凝らしてみました。
最初に都会(たぶん渋谷)の雑踏から始まったり、
途中に銃撃の音や悲鳴が入っていたりするのは、なんかイメージが膨らんでとてもいいですよね。
この「雑踏」や「銃撃」、実は「魔冬のマルコム」やワンマン「カフカカラシニコフ」とリンクしていたりして、
とにかく「都会とゆう戦場で一人心の銃をぶっ放す孤独な戦いをしている奴がいる!」
みたいなイメージがボクの中にあってですね。
その戦っている相手、「敵」ってのはそう、

おそらく「マルコム」でしょうね。
あ、この「マルコム」ってのをね、ボクはめんどくさくて「リア充の事」とかザックリ説明してしまってきたのですが、
それは反省してます。ちょっと雑過ぎる言い方だった。
本当はこの歌に出てくる
「踊っているつもりで踊らされている」人々、
そうゆうことに気付かずに「主役面」ででかい顔をしている連中のことを意味しています。

「今年の流行カラーってなんやねんっ!!」
「流行にのって大多数側でいれば偉いのか!!!」
ボクの大嫌いな連中。
まぁ、本当の敵はそいつらを踊らせている「なにか」のはずなんですけど…。
てことで、

逆に、この曲に出てくるランボーな「君」ってのは、
ボクが今までに出会ってきた「だいたいマルコム」な人々以外の、
数少ない同志のことで、
「踊らされないように戦うぞ!」
と隅っこで頑張ってる全ての人のことです。
そうゆう人を見つけるとボクはとても愛おしく思い、お近づきになりたくなります。
こっちにおいでランボー。(ってタイトルでもよかったな)
ちなみに。
この曲はテンポとゆうものがあえて定まっておらず、
稔さんのテンション次第で激しく変動するので、
レコーディングがたいそう難航したそうです。
ボクはその日参加してなかったので知りませんがね(笑)
で、ちなみのちなみに。
サビの後にやってくる銃声や悲鳴の入っている箇所。
あそこで入っている「あっ」とか「ポゥッ」とか
「ダンシンオーザナイッアッ!」とか
あのふざけた声はボクのものではありません。
その難航した「リズム隊レコ」の日に、
曲のノリを出すためにユウスケがボーカルブースでボクの代わりに歌っていたそうなのですが、
後日歌録りでボクがスタジオに行った時、このテイクがあまりにもナイス(笑)だったので、
うっかり本チャンに使ってしまいました(笑)
ホントに彼は天才ですね。
こうゆう「よもや本番では使われないだろう」とゆうラフさを「盤」に閉じ込めるのはとても難しいことで、ほとんど奇跡みたいな事で、
いやぁー。出せないよこの空気は。

恥ずかしいくらいノリノリだもの。

ふざけているもの。
だのですごく気に入っています。必聴。



2.14才


2トラック目は「14才」と書いて「フォーティーン」と読ませる曲です。
始まりのカウント4発が爆撃(爆発?)音になっていて、「君はランボー」からの繋がりとしては100点ですね。
「カミュの左手カフカの右手」はこうゆうイメージの連なり、世界観のリレーみたいなものを凄く意識して作っています。
そしてこの曲はズバリ「ベタな中二病」がテーマ(笑)
世界でただ一人、自分だけが賢い、特別な人間だと思っている少年が主人公。
えぇ、そうです。

ごたぶんにもれず、ボクも中学生の時はそう思っていました。がはははは。
(まぁこの曲の主人公ほど暗い奴ではなかったけどね。のびたよりはむしろジャイアンだったかな。あ、ブタゴリラだったかな?笑)
そう。言ってみれば、この曲の主人公もまた「ランボー」なわけですね。
いや、とゆうか。
この「左版」自体がCD一枚まるっと「ランボー」な奴について歌われた曲を集めているので、
ある意味1トラック目の「君はランボー」がこのディスクのテーマを物語るSE的ポジションで、
この「14才」が、意味合い的に本来の1曲目にあたるのかもしれません。
物語の始まりの原動力。

エンジンをかける中二の「初期衝動」。
そんな感じで、

東名阪ワンマンのセットリストでは3公演とも同じ位置、
2セクション目の最初に演りました。
最初のMC明けで煽って煽って激しく行く!そんな使い方をしたい曲。
ライブではテンションをぶち上げるのにちょうどいい曲なのです。
やっぱりイントロ全体バンドインからどかんとヘドバン!って曲は煽りがいがあってたまりませんなぁ。
ボクの中の「S」がむき出しになってしまいます。
そして、
この曲の歌詞はボクの敬愛する(こうなりたい!と思う)
二大「良い意味での中二思考バンド」へのオマージュを露骨に取り入れて書いてみました。
(歌詞に登場する「先導者」って部分は「アジテーター」と歌い替えようかと最後まで悩んでいましたし、
この少年が教室の隅、孤独に耐えながら身を潜めている文庫小説はきっとボクも何度も読みつくした「くるぐる使い」。
あえてヒントのみでバンド名はふせますが、二つのバンドを知る人からすれば一目で分かるはず。)
それ以外にも、

「目が覚めると巨大な毒虫だった」とゆうくだりは、
もちろん、あの有名なカフカの「変身」の冒頭から拝借しています。
あれ?そう考えるとなんとオリジナリティの無い詞でしょうか(笑)
まぁ、そこは「アレ」と「ソレ」と「コレ」をミックスしちゃうのがボクの感性ってことで…
あ、ただ最後の
「手も触れずに呪うように祈ってる」って部分はすごく気に入っていて、
孤独な少年が何か行動にうつすでも無く、
まさに手も触れずに世界に発信している(気になってる)ものは、
呪いのようで、きっと祈りなんです。ふむふむ。
そしてこの曲の終わり方はなんとも急です。なんでしょうありゃあ。
「くるぐるくるぐるくるぐるくるぐ…
そうゆうもんなんです。
少年は、ある日突然ピンときて、プツリと呪いが途切れるまで、祈り続けるのです。



3.ブルーハーツ


さぁ、この「カミュの左手カフカの右手」総括的解説コーナー第二回の最後に解説する曲はこの曲。
最近のえんそくの曲では間違いなくトップクラスの名曲、その名も「ブルーハーツ」
カミュとカフカが不条理の代名詞ならば、やはり「ブルーハーツ」は「青春」の代名詞でしょう。
まさに「青い心」の歌。
このタイトルは、ミドの持ってきたデモを聞いた時から
「うん!このわけわかんない勢い!間違いない!この曲は青春ソングだ!」
と確信を得ていたので、仮タイトルとして付けた…とゆうか便宜的にこう呼んでいたものだったのですが、
いかんせん歌詞が完成しても、どうしてもナイスなタイトルが浮かばず、
そしたらミドが「ブルーハーツのままでいいじゃん」とか言うので、
「だってそれじゃああの某有名バンド名まんまじゃなぇかよ!」と一応突っ込んではみたものの、
なるほど確かにこれが一番シックリ&ピンと来るよなぁ。ってことで。
そんな曲名があってもいいかぁ…とそのまま正式タイトルにしてしまいました。
よかったのでしょうか?(笑)ブルーハーツのファンの皆さん、なんだかすみません。
(そんなボクの迷いにいつでも決定打を打ってくれるのがリーダーなのだな。)
そして、この左版のCDを一つの物語として捉えるならば、やはりそれは時系列順に並んでいて、
「14才」の舞台が中学校ならば、この「ブルーハーツ」の舞台は高校ってことになるでしょうか。
もちろんこの1曲だけで物語を想像して聞くのもアリですが、
ためしに、「14才」の少年が進学して、理屈屋でオタクで、すぐに学校を早退してゲームばっかりしてるような、
そんな高校生になったんだと想像して聞いてみるとオツかもしれません。
中二病だった少年が、なんかよくわかんないけど自分とよく似た「君」との出会いを通じて、
「世界でただ一人賢い」と孤独に感じていたのが「バカでかまわないや」と思うまでに成長する。
そんな愛すべき青臭いストーリーはいかがでしょう。
ボクはそんなん涙が出ちゃいますね。
なんせ。そこにいる主人公は、きっとボクの分身だから。
えぇ…。若気の至り…これまたお恥ずかしながら、

オタク系不良とでも言いましょうか…ボクもそんな高校生でした。
そうなんですね…。

はみ出し者ってなぁ深夜に活動すると相場が決まっていて、
だから当然、そうゆう連中って学校ではいつも眠くて、

毎日机につっぷして寝ているものなんですよね。
( そして何故か俺の場合、何度席替えをしても居眠りにうってつけの隅っこの席になるんだよ。なんでだったんだろうか…きっと隅っこの神に愛される男だったんだな俺は!笑)
そう。お察しの通り。

この曲…わりかし実話に基づいています。てへへ。
もちろん完全に事実と言うわけではなく、
「夜の隅っこの暗闇で悪い事をしてバグったように笑い合っていた」

そんな何人かの親友、そいつらとの別々の思い出をミックスして、一本にまとめて作られた架空の物語ではありますが。
とは言え、大部分を実体験に依存して書いているので、

あーーっ!なんだかこっ恥ずかしいっ!って感じでうまく解説できません。
それでもどうにか気張って、自分のハラワタをさらけ出すようにネタバラシをすると、
この「どっか何かがうり二つ」で「否定しきれないキライじゃない奴」な君。
この「君」を構成する、何人かについて歌った歌がすでにえんそくの曲の中にあります。
それはアルバム「新世界」の「日々、宇宙色。」とゆう曲。
そして、とりわけこの「ブルーハーツ」の「君」の構成要素の中で、高い割合をしめているのは、
その「日々、宇宙色。」の二番で歌われている「名字の変わった」「あの子」だったりします。
(話は脱線しますが、同じく「日々、宇宙色。」の一番はししゃもアワーでお馴染みの「せいちゃん」の事を歌った歌です。マンガ家ってのはやっぱりとっても忙しいのです。寂しいなぁ。)
てなわけで、ライブではちょっとアレンジなんかもかましつつ、ほぼレギュラーで演っている感のある、定番ナンバー。
こんな風に、自分の魂を削り出し切り売りするような赤裸々な曲でなければやはり人の心は打てないのかもしれませんね。

これからも長く歌い続けていきたいです。



さぁ、左版の前半3曲を解説したところで今回はおしまい。
まだ体が痛くないうちに終われてよかった!

これから打ち合わせに向かいます!!
次回、このコーナーの第三回は、左版の後半3曲を解説しますんで、
この物語の続きがどうなっていくのか…。
期待していて下さい。