第五回『主はかく語りき』 | えんそくオフィシャルブログ「クラオカユウスケのSeven Rock Days 2」Powered by Ameba

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地球の上に朝と夜の区分けがあってよかったなぁ、と思う。ぶうです。


前にこのえんそくブログで書いたことがあるけど、
「区切り」ってのは大事だよね。
残念ながらボクラの人生にリセットボタンはないので、
(あったら押す?試しに押してみようか?何か面白いことがあるかもしれないし、無かったら面白くなるように頑張ればいいし、それでダメならまた押せばいいしねぇ)
人はひとつなぎの人生をどうにかこうにか気持ちを切り替え乗り越えていかなきゃあならない。
どんな事でも同じように「ずっと」やってると疲れちゃうしモチベーションも下がってくるからね。
だから良いことにせよ悪いことにせよ「区切り」を感じれる事ってとっても重要だと思うんだわ俺。
だからみんな、入学、卒業、年越し、誕生日。
色々なところで「いい機会だ」なんつって始めたり終わったり、状況と気持ちを変化させてく。
だけどさぁ。
やっぱり春夏秋冬や365日の区切りなんてさ、
あくまでも人間が後から決めたもんだから、
定義はあるかもしんないけど、感覚的にはもやっとしてるし、わかり辛いよね?


その点。
夜明けは偉大。


19歳と20歳の違いよりも、
大晦日と元日の違いよりも、
夜と朝の違いは明確でしょ?


もしも夜のうちに眠りに落ちて、目覚めたのが朝なら、
街は本当にまるで違う世界になってる。


だから夜明けを越える眠りも偉大。


目つぶってる間に世界が変わる。
気が付いて目を開けたらまったく別の風景。わぁお。
きっと瞼を閉じてるその一瞬(または一瞬に感じる数時間)が、
どんな事よりも明確な「区切り」になってくれてる。
だからどんなに嫌なことがあっても、
眠っちまえば以外とアッケラカンと朝を迎えられるもんでないかい?
俺はそうだな。
昨日の事は昨日の事。


てことで、勘のいいえんそくヘビーリスナーの諸君なら気付いたかもしれませんが。
今回解説する曲はそうアルバム「新世界」12曲目のあの曲です。
そんな事を後半の語りで延々と得意の語りで謳っています。


「581c」


では、
えんそく最新アルバム「新世界」の各曲を、
創造神であらせられるところの、主、ぶう様が解説するこのコーナー!


ぶう様の『主はかく語りき』第五回


このペースでいくと終わりが見えなくて焦るけど、
今日も一曲入魂!!
とにかく始めよう!ドンドンぱふぱふーっ!!


さて、みなさんどうだろう。
えんそくの曲って作曲クレジットを見てから聴いてると、
だんだんと「あ、この曲は誰が作ったのかな?」ってのが分かってきません?
俺的には、
ユウスケはなんでもこなす一流シェフの味、
ミドはブレずに濃い味インパクト勝負のジャンクフード、
ぶうさんはどこか泥臭くて田舎臭いけどハートのこもった家庭料理、
ってな感じですかね?
で、作曲クレジットが「えんそく名義」になっているものは、
スタジオでみんなでジャムりながらあーだこーだ言いながら作った曲で、
キャンプでみんなでやるバーベキュー!みたいなね(笑)
賑やかさと豪快さ!って感じかな。
ゆえにライブ向きのテンション高めな曲になることが多いです。
この曲「581c」も作曲名義えんそくで、まさにそんなアッパーな曲。
曲としてのテンションは「新世界」の中でも1、2を争うんじゃないでしょうか。
ただ、サビらしいサビを作ればもっと普通にカッコイイ曲になってたよなぁと聞くたびに思いますが(笑)
(そうゆう良くも悪くも「まとも」な判断ってのをぶっちぎって完成にこぎつけられるところにスタジオで作る良さがあるよね!)
個人的にはイントロのギターが超カッコイイと思う!
しびれる1
あと自分の事を言えば、
俺はラップの事については全然トーシローで、ヒップホップも聞かないし、俄然エセラッパーなんだけども、
ラップみたいな、韻を踏んだ言葉遊びっぽい歌い回しはすごく楽しいので昔から好きで、
たまにえんそくの曲でも出番がやってくるラップパートは何気どれもお気に入りだったりします。


ちなみにこの曲のラップパートに出てくる
「レミングスごっこ」
の「レミングス」ってのはどんなかっつうと、
スーファミのソフトで昔「レミングス」ってのがあったんだよね。
レミングスってなんか小さいネズミ人間みたいな奴等が狭いステージにどんどんと溢れかえるように出てきてね、
かってにうろうろと歩き出して列を作るの。
何に考えてるんだか分かんない死にかけの兵隊みたいにゾロゾロと歩いて、どんどん増えてく…
これがまたごちゃごちゃチマチマしてるゲーム画面なんだわ(笑)
で、プレイヤーはそいつらに命令を出してうまいことゴールまで導いてくんだけど、
レミングスってすげぇバカだからさ、命令された事しかやんなくて、
ガケとかあるとそのままドボドボ落ちて死んでっちゃうのね。
前歩いてる奴が落ちて死んでも関係無しよ!?
トコトコトコ…ぴゅーーあーーボトぐちゃ…
トコトコトコ…ぴゅーーあーーボトぐちゃ…
トコトコトコ…ぴゅーーあーーボトぐちゃ…だよ(笑)
迷いなく歩いてって次々落ちて潰れて死んでっちゃうんだ。
たぶん今だったら発売あやういんじゃあないかなぁ?
無茶苦茶なゲームだったよ(笑)
当時まだ小さかった俺は、そりゃあもう無茶な命令で死なせまくったよね。
哀れレミングス。


で、この曲って俺的には、そんなラップも含めた前半の歌詞と、
後半の語り部分ってのが全然とまでは言わないけど、あんまり関係なくて(笑)
一曲の中で視点とかメッセージが俺にしちゃあ珍しくぶれちゃってる曲なんです。南無。
いわば一曲に二曲分の歌詞が入っちゃってる感じですな。


後半の語りは、俺がしょっちゅう言っているような事をまた焼き直して「手を変え品を変え」って感じで(笑)
人間考え方次第、捉え方次第で、いつだって変わることができて、きっかけはどこにだって転がってて、
それが毎日訪れる夜明けだってよくて。じゃあなんか日々に不満があるなら今日で終わりにして明日から新しく始めたらいいじゃん!
って事を言ってるんだけど。
その辺は最初に書いた通りなので割愛(笑)


だからどっちかって言うと今回解説したいのは前半部分で。
この歌詞の主人公(おそらくこれは男ですね)
は、前回このコーナーで解説した曲「鋼鉄のMACHIKO」の主人公「マチコ」よりも、さらに俺自身に近い存在で、
そんで重要なのは、
この「鋼鉄のMACHIKO」と「581c」って、俺の中にあるほとんど同じ気持ちを持った曲なんだよね。


「マチコ」と「僕」はほとんど同じ気持ちを持ってるんだ。


言わば「少女編」と「青年編」みたいな感じで対になるような感じかなぁ。
(実は歌詞カードも、だからこの2曲のページは繋がっていて、二つの曲のそれぞれの「地球」は繋がって一つになっていたりします)


理解者を得れずに一人ぼっちで気高くも寂しく生きる「マチコ」は
自分の事を「この地球でただ一人の異星人」だと思い、
「581c」の「僕」は
「自分はいつの間にか、気付いたら地球そっくりの別の星にいて、街はコミュニケーションの取れない人マネの宇宙人ばかりだ」
なんて比喩で孤独を表しています。
この「僕」の感じる
「もしや僕だけ別言語喋ってます!?」って憤り、
「なんで伝わらないの?」
「なんでお前ら言葉通じないの??」
「ジャミングかかってんの!?」
って気持ちは、まさに俺自身の気持ちそのもので、
言葉で言っても伝えられないなら、もういいから、一緒に楽しもうよ。
おんなじ音に乗って、一緒に踊ろうよ。
そのうち分かり合えるでしょう。
ってな感じなわけです。
だから「マチコ」と「僕」は、捉え方の方向性こそ少し違えど、
考えてる事は同じなんです。


「皆自分とは違う生き物で、自分は孤独である」


そんな風に同じ事を考えてる二人だから、
きっと「マチコ」の感じる
「同じ空見上げてる誰か」
って、この「僕」のことなのかもしれないね。
「僕」は「世界中探しても無いのかも」って思ってた、「マチコ」の居場所なのかもしれない。
だから、
「581c」では後半部分で、
「誰もが生まれ変われる」と言う結論をもって結ばれているけど、
もしかしたらそうじゃなくて、
この二人には別の結論を、
夢物語みたいにロマンチックで素敵な結論を俺が用意してやってもいいのかもしれないなぁ。
いつかこの二人が出会って恋に落ちて、まぁそれは別に恋じゃなくてもいいんだけど、
この世界からちょっとはみ出した者同士が出会って、
お互いに理解者を得て、孤独じゃなくなる。
そんな物語をいつか書いてもいいかもしれないなぁって思う。


ちなみに「581c」って言うのは、
近年、遠い宇宙にあるのが発見された、スーパーア-スと呼ばれる、
地球そっくりの(と推測される)
もしかしたら宇宙人がいる可能性もある
(文明を持つまでに進化するかもしれない生物が生まれる可能性のある)
惑星のことなんだよ。
(だからボクラが見上げた夜空に輝く星、恒星の、その周りを回る惑星には、もしかしたら人間そっくりの宇宙人が住んでいて、同じようにこっちを見上げてるかもしれなくて……なんて、そんなイカレちまったみたいに乙女チックな曲がメイプルキス通販限定販売のミニアルバム「東京行き」に入っております・笑)
そんな事を考えて聴いてみるとまた深みを増す2曲なんじゃあないだろうか。


では、このコーナー、
2月12日のワンマンまでに完結させるべく、まだまだ頑張って続きますので。
ご期待されー。