至福のフレンチ
ensoの大切なお客様であるWさんにお招きいただいて、ミッシェル・ブラスのスペシャルディナーに行くことになりました。場所は北海道、洞爺湖。三ツ星シェフ・ブラス氏が世界で唯一出した支店がここにあります。そして、今日はご本人と彼の認めた4名の醸造家(どこも歴史と実力を兼ね備えた素晴らしい造り手です)の夢のコラボ。ブラス氏の生み出す一皿ごとにベストマッチなワインを楽しめるという何とも贅沢なディナーなのです。
まずは、自家製の食前酒(ハーブやスパイスを漬込んだリキュール)と半熟地卵を食感や香りの違う3種のビスコッティーとパンにつけて食べる前菜。
そして、ここからコースの始まり。
前菜の盛り合わせに続いて、ミッシェル・ブラスのスペシャリテである「若野菜のガルグイユー“クラシック”」。50種の野菜とハーブを、素材を活かしながらもベースのソース、アクセントを加えるソース、スパイスとの相性を考え抜いた見事な一皿。多くの素材の色を、一つ一つ置いていったかのごとく美しく彩りながらも決して無意味に飾り立てない盛付けの素晴らしさにもレベルの違いを見せ付けられた思いがした。
2皿目は、「バター&はしばみで火を入れたアブラコの身、ニンジンのジュ&はしばみ風味の牛乳、オゼイユ」。北海道ではあいなめのことをこう呼ぶらしい。名前どおり脂乗ったアブラコに、ヘーゼルナッツで香り付けした牛乳のソースがとても心地良い。
3皿目は、「さっと火を通した、黒砂糖のジュにかるく触れたアワビ、レモンのコンフィ&薫り高いブイヨン、キヌサヤと豆苗」。薄くスライスしたあわびは、海老やカニから取った濃厚な香りのスープに浸され複雑な味わいに。料理名にあるかるく触れたアワビとは、皿の上の黒いソースに添えられている一切れのこと。このソース、スープを更に濃厚にしたような味わいで、ソースに触れたこの一切れでスープと共に食べるあわびが更に強烈に、そして違う口触りと温度で表現されている感じがした。
4皿目は、「蝦夷鹿の背肉のロースト」。くせのないすっきりとした味わいに、ワインは85年Chateau l’Eglise Clinet,pomerol。このワインだけでは個性的過ぎて普段は飲む機会が少ないのかなあと感じたが、これこそがマリアージュってヤツですね。お互いがお互いを尊重しているかのように一体化し、不思議なほど柔らかな味わいに変化したのは見事でした。
5皿目は鳩。素材もさることながら、下処理の完璧さを感じさせる逸品でした。
熟成されたロックフォールをいただいた後、
デザートその1は、スペシャリテであるフォンダンショコラ。いまや、多くのレストランで食べることの出来るこのデザートはミッシェルブラスから始まっています。溶け出すチョコレートとトリュフのアイスクリームが絶妙に絡まる至福のデザート。こりゃ旨い!
といったわけで、4時間を越えるディナーは興奮と共に終わり、久々に武藤の「料理したい魂」に火がついたのでした。
ホントにごちそうさまでした。





