値切られそうになった私 | 空を見上げて

空を見上げて

毎日の暮らしの中で、心に残った風景や言葉を綴ります。

怒濤の10月を乗り切ったー

コンサートやコンクール。
毎週のようにイベント続きで
今日はぐったりしている。

クライマックスは幼稚園でのコンサート。
園長先生とのやりとり(やりとり始めるまでもいろいろあった→やりとり以前の問題)が突如2週間前にはじまり、いろいろな気付きや発見、そして、冒険もあった。

どうしたらいいんだろう?
から始まって

どうしたいんだろう?
考える方向性を意識して変えることで、
やるべき事がはっきりし、
それを全部伝えたことで、
結果、自分のやりたいことができたように思います。


今回のことで、私はたくさん得るものがあったし、なかなか自分もやるもんだ、と自信にも繋がったし、これからやっていきたいと思えるような未来が見えてきたような感じ。

とにかく感動的だったことは
子供達と音だけで勝負できたこと。
勝負というと、やるかやられるか・・・みたいな殺伐としたイメージかもしれないけど、音楽で対峙するって本当に真剣勝負なのです。

こちらの心持ちによって伝わるものが全然違うから。場合によっては何も伝わらないこともある。

ありがちなのが、演奏者が
どうだ!すごいだろう!ニヤリ
と突っ走るタイプ。
これは残念ながら
すごいねーとは言ってもらえるけど、あとには何も余韻が残らない。
ただ音を出しただけの時間になってしまう。

肩書きや、出身校、コンクールの成績で惑わされる場合もあるよ。
そういうのを取っ払って素直な心で聞いてみてね。たぶんすぐ分かります。

そういう意味では、
子供は先入観が無いから、良い!面白い!って感じたときは集中してくれるけど、
面白くない!となると、一瞬で興味がなくなります。
大人は我慢して聞いてくれるからね。

だから、子供相手って一番怖い。
自分が試されます。
自分のすべてを見透かされるような感じ。
だからどんなに取り繕ってもムダです。

そういうある意味過酷な条件で、
NOディズニー
NOジブリ
NO小道具
というまたまた自分を追い込んだ中で、
音楽だけ、しかもピアノ曲のみで挑みました。

トークも大事な要素なので、
そこはメリハリを大事に語りかけ、
対話しながら進めていきました。

問いかけて、答えてもらったり、
一緒に歌ってもらったり、
だから、シーンとなる瞬間はあまりなかったけれど、
年少さんから年長さんまで240名のちび子っが40分もの間、しっかり座って聴いててくれたのは、感動的でした。

幼稚園の先生たちもビックリ

いつもは落ち着きがない子というが、真剣な表情でじっと音に集中していた。あんな姿は見たこと無い!

とか。
そういう子が何人もいたそうです。

もちろんざわついていた子もいたけれど、
そんななかでもしっかり聞いていてくれた子もおおく、この中から一人でもピアノや音楽に興味を持ってくれて、好きになってくれる子がいたら良いなと思いました。

大きくなってから、あの幼稚園で聴いたピアノがきっかけで音楽が好きになって始めました。

って言ってくれるような子が出たらいいなぁーーー

コンサートも成功できたし、
これまでの園長先生の対応については、メールで言いたいこと言ったし、水に流そうと思い始めていたのですが、

信じられないような事が起こりました。

いろいろ感想をいただいたり、
お昼御飯もごちそうになったり、
いよいよ謝礼をいただく時間になって、

なんと、約束していた金額を値切られたのですびっくり

しかも、指を二本立てて、
これで良かったですか?

約束していた金額は3万円。
つまり、2万円で良いか?ってこと、

一瞬、頭が真っ白になりました。

しかも、1週間前に、なにかを予感してたのかもしれないけど、
今回のコンサートについての依頼書を送ってもらっていたのでした。口約束は怖いなと思ったので。

その書類には謝礼は3万円とかかれてあって、しかも、その書類を書く前に謝礼の確認を先生からしてもらっていたのでした。

えーーーーーーー?
自分で書類も作ってるのに、忘れる????
そんなことある?????

2万円でお願いしてましたっけ?みたいな感じで、とぼけていました。

怖い

もちろん、
いいえ、3万円と伺ってますけど。

はっきり答えました。

封筒には2万円を用意していたみたいで、封筒を持ってどこかに行ってしまいました。おそらく足りない分を入れに行ったのだと分かりました。

それを目の前でやるなんて、
ちょっとスゴすぎて、長年幼稚園の園長先生としてやっていたという事実が信じられないなと驚きを越えました。

これまでの私だったら、
これで良かったですか?なんて聞かれたら、
おかしいなぁと思いつつも、
「はい」と言っていたかもしれない。

今回、はっきり自分の思っていることは伝えられるようになり、うっかり値切られそうになっても、それは違うと言えたことが、コンサートをやりきるよりも達成感あった。

調律を直前で頼まれたり、お花を用意してくれたり、もしかしたら予算をオーバーしてのことかもしれないけれど、そういう事情は関係ないし、それならそうで言ってくれたら良いのにって思う。
そういわれても、私もそれなり、いや、それ以上のものは提供したのだから譲れない部分もあるけどね。

卒園生のお母さんだから、察してくれるだろうという安易で、ずるい体質が隠しているつもりでみえみえ。
変わり身の早さに愕然とした。

音楽をやっているというと、
世間知らずとか、箱入り娘だからとか、なにも知らないくせにみたいな感じで、バカにされる事も多かった。

いやいや、
社会的に開かれた立場で生きている人だって、こんなに不誠実で、世間知らずでずるい人もいるんだって知ることができて、
私は音楽をやっているからって、肩身の狭い思いをすることはない、堂々と生きてもいいんだと、自信を持つことができた。

そういう意味では、
園長先生ありがとう。

だね。