コンデンサー いろいろお試し② | ENSEMBLE ni-ke

コンデンサー いろいろお試し②


前回記事の続きになります。


コンデンサー交換の話
最後はこちら。

Fender スタンダードストラトキャスター。
いわゆるFender Mexico ストラトです。


おまけで交換時の中身の画像を。
元からちゃんと電導塗料塗布済。
左上の3つの丸い穴は何なんでしょう。意味深です。



元のポットについては下記の写真の通り、やはりそのへんの安ギターのものとは違うようでしたが、この後一応手持ちのCTSポットに交換しました。

改造前のもともとのトーンコンデンサーはよくある茶色いカメムシみたいなやつが付いてました。ただし値は0.047μFではなく0.022μFで、それがまたそのままでも結構良い音だったんです。

その後、上記写真のHGCの0.047μFのビタQオイルに交換したところ、音が丸くなりすぎてしまって好みから遠ざかってしまいました。それもあって今回また0.022μFのコンデンサーに交換することにしたというわけです。



そこから交換したコンデンサーはこちら。
どちらもセラミックですが、左がトーン用の0.022μFのもの、右がボリュームに付けるハイパス用の0.001μF(1000pF)に、スムーステーパーとして150KΩのカーボン抵抗を噛ませたものです。



換装後の写真。
ハンダが下手なのは突っ込まないでください。
ボリュームポットが外側に配置されているのは私が改造でよくやる手です。

私は手持ちのギターのハイパスにはだいたいマイカコンデンサーを使っているんですが、今回は実験的な意味でセラミックで揃えてみました。

それで肝心の音がどうなったかというと…

これはハイパスではなく主にトーン用コンデンサーの影響だと思うんですが、今度はものすごく乾いた感じの、エッジががっつり立った音になってしまい…何というか、ある意味シングルコイルらしい音にはなったんですが、これはちょっと好みからはまた外れてしまったな〜…という残念な結果に。
ということで…


次に王道のオレンジドロップの0.022μFに交換。
するとどうでしょう、今度は全体的にモヤっとした音になってしまったではありませんか…。

これでは好み云々以前の問題です。
てか、オレンジドロップって王道じゃないの!?
最近のは評判が良くないとかたまに聞くけど本当だったのか…?


というわけで再々度トーンコンデンサーを交換することに…。


今度はもう失敗したくないということで、SoZo NextGenのイエロータイプに交換。

ブルータイプよりは若干安価ではありますが、こちらのイエロータイプもそれなりに割高です。

その甲斐あってか、これでようやく限りなく理想に近い音に!
時間とお金をかけた苦労がやっと報われました…。
ちなみにハイパス用コンデンサーはセラミックのままです。


というわけで、トーン用コンデンサーはモノによっては驚くほど音が変わります。これは少しギターをかじっている人であれば誰でも分かるレベルだと私は思います。

今の職場には木材からの切り出しを含め一からギターを自作する変態の同僚(褒め言葉です)がいるんですが、その方もトーンコンデンサーによる音への影響については私と同意見で、さらに現在のオレンジドロップの評価についても同意見でした。

個人の好みやギターとの相性の問題もあると思うので、例えばセラミックの音を好む人もいれば、オレンジドロップもハムバッカーとなら相性が悪くないという可能性もあるのかなと思います。
今回の検証はあくまでシングルコイルのギターの音を対象とし、さらに私の好みを色濃く反映したものであるということは付け加えておきます。


ちなみにハイパスについては、コンデンサーによる音の影響はトーンに比べるとさほどないと私は見ています。
しかし前回書いたテレキャスターの記事の通り、ボリュームを絞った時に限らず、付けるか付けないかで特に高音域の聴こえ方は結構変わってきます。これは今回わりと如実に感じた部分でもありました。


所詮は素人の個人的な感想ではあるんですが、ギター愛好家の一意見としてここに記録しておきたいと思います。