好きな…Ⅱ
前回の(僕の)記事に引き続き、今日は僕の好きなフルーティストをもうお一方ご紹介します。
今からちょうど2年ほど前、非常に幸運なことに札幌にとある巨匠のフルート奏者が来るという話を聞きつけました。
それがペーター=ルーカス・グラーフさんです。
ちなみにこの方はスイス出身で、先日ブログでご紹介した僕の敬愛するフルーティスト、マルセル・モイーズ氏のお弟子さんです。
リサイタルの場所はそれほど広くないホールで、チケットは全席自由のなんと3000円!
そして何より驚きなのは、80歳記念のリサイタルということです。
有名な方なので当然CDで演奏は聴いたことがありました。
もちろん素晴らしい演奏なのですが、モイーズさんの演奏をCDで聴いた時のような衝撃はなく、正直それほど印象には残っていませんでした。
もともと演奏会に足を運んだのも、「有名な人が来るんだからとりあえず行かな!」といったノリからでした。
そして演奏会当日。
舞台から出てきた80歳のグラーフ氏は…
かっこいい!
背が超高い!姿勢が良すぎる!
とにかくかっこいい!
圧倒的な存在感です。
そして何より圧倒的だったのは
その演奏。そして音楽!
感動を通り越して、大きな衝撃でした。
グラーフ氏の音色は今まで僕が聴いてきたどのフルートとも違っていました。
そしてその音楽は、あまりに自然で、それでいて非の打ち所がないほど緻密でした。
言葉で表現するのはとても難しいんですが…
グラーフ氏とフルートと音楽とが、離れ難く緊密に結びついている…という感覚でしょうか。
そこには年齢を超越した、本物のフルートの神様がいました。
大げさではなく、少なくとも僕にはそう感じられました。
あの日僕は、フルート、そして音楽を志す人達が何を目指すべきなのかを感じられた気がしました。
あの日の演奏と感動は一生忘れません。
REN
追伸
ようやく念願のチャリティーコンサートが開催できそうです。
場所と時間がはっきりと決まり次第お知らせしますので、どうぞよろしくお願いします!