「無 題」
僕の小さい頃
路地の四つ角で
僕は兄キの友人に いじめられ
その時から
僕は敗北の旗をかかげ
身過ぎ世過ぎ 生きてきた
いまでは 旗も 僕も歳をとり
僕も 旗も 用なしだ
う-ん そうだ
明日は墓参りに出かけよう
ちぎれたロ-プがつながるわけではないが
天と地が
白い美しい糸でつながっているとしたら
過ぎ去った 親しい人々の
清澄な空間の
あの路地に すべり込む
夕暮れ時
子供たちの声が 聞こえてくる
もう いいかい
まアーだ だよ
もう いいかい
もう いいよ……
闇でない 闇が拡がる--------