「老いのうた」(1) | 正木明1の1(はじめ)

正木明1の1(はじめ)

八十歳(2014)になって、「老いのうた」のタイトルで詩作を始めました。すっからかんの音と色と詩と・・・・・・・

       「祈り」

     祈りは
     深い嘆息に似て
     嘆息が深い井戸をのぞくと
     井戸の底には森が拡がり
     川が流れているのだ
     川に浮かんでいる変な物体は
     大きな石を抱えている俺で
     のぞいている僕が俺の死体を
     確かめているのは変だなと
     思っていると
     ひねりもしない台所の
     水道の蛇口から水がほとばしり
     ずい分とむかしそのむかしの 蛙が
     キョトンとしているのは
     変な話だよ