【火鉢の教え】

 

「加賀百万石」という言葉に

聞き覚えのあるここ加賀に来て、

 

「どうしたら加賀から日本を元氣にする

 プロジェクトのモデルを創れるだろうか?」

 

そんなことを考えていた。

だが、簡単には答えが見つからない。

 

 

近くには、「加賀百万石時代村」という

テーマパークの跡地があるが、、、

 

経営が成り立たず2006年に閉園している。

 

他にも閉園している施設は多数ある。

 

 

そんな状況を見聞きしながら、、、

 

先行きが不安になる日本の状況の

情報を目にして

 

「こんな自分にはたして、この加賀を

 元氣にすることが出来るだろうか?」

 

って、正直弱気になりそうになった。

 

 

そんなタイミングで、

上杉鷹山「火鉢の教え」を思い出した。

 

 

上杉家は、上杉謙信を養父に持つ上杉景勝が

関ヶ原の戦いで西軍に味方したことから

それまでの会津120万石から30万石に削られ

米沢藩となり1664年に15万石まで減らされる。

 

江戸中期の藩の財政はどこも困窮していて

米沢藩も「版籍奉還」を自ら江戸幕府に願い出るほど

経営破綻状態にあった。

 

「版籍奉還」とは、今で言うところの

民事再生法を願い出るような状況だ。

 

だが、、、

 

「版籍奉還」は受理されず

新しい藩主を立てて立て直しを図ることになった。

 

そして、白羽の矢が鷹山に立ち、藩主として

1769年の凍てつく12月半ばに江戸からカゴに乗り

東北の地へ向かうことになる。

 

今から約250年前の話。

 

鷹山は、カゴから

農民が他藩へ逃げ出し荒れた土地だけが残された

風景を眺めながら

 

「ここまで酷いのか。」

 

と、後悔の念を抱きながら

 

「これはとんでもないところに来てしまった。」

 

と、絶望に近い気持ちに​なり、

手元にあるカゴの中に煙草盆をみつけ

灰を眺めながら

 

「この灰は今の米沢領内のようじゃないか。」

 

と、ますます暗い気持ちになってしまう。

 

すると、、、

 

灰の中に小さな火を発見し、鷹山は目を輝かせる。

 

そして、、、

 

炭箱から炭を取り出し

小さな「残り火」を炭にうつし

新たな火をおこし始めた。

 

その時、

 

「火種は新しい火をおこす。

 その新しい火はさらに新しい火をおこす。

 その繰り返しが、この国でも出来ないだろうか。」

 

と、思ったと言う。

そして、家来達に思いを語る。

 

「この火種は誰であろう?

 お前たちだと気がついた。

 

 まずお前たちが火種になってくれ。

 

 そしてお前たちの胸に燃えているその火を

 どうか心ある藩士の胸に移してほしい。

 

 城に着いてからそれぞれが持ち場に散って行くであろう。

 

 その持ち場持ち場で、待っている藩士たちの胸に

 火をつけてほしい。

 

 その火が、きっと

 改革の火を大きく燃え立たせるであろう。」

 

と、

 

この話は、鷹山が19歳の時だと言う。

 

19歳の鷹山の置かれた状況に比べたら

はるかに活用できるリソースはあるはず。

 

「出来ないと思ったら出来ない。」

「とにかくやるしかない!!」

「今、集まって来た仲間で

 火種になるしかない!」

 

そう感じた。

 

ここ加賀市は、

「消滅可能性都市」に指定されている。

まるで今の日本の状況の縮図。

 

ここ加賀から仲間(炭)が集まって

赤々と燃え始めることができれば

日本も必ず元氣になる。

 

そう感じた!!

 

 

最後に上杉鷹山の有名な名言で締めくくりたい。

 

「為せば成る

 為さねば成らぬ何事も

 成らぬは人の為さぬなりけり」

 

2023年は、社会問題を解決する

ソーシャルビジネスの立ち上げにも挑戦したい。

 

 

こんなことを考えるようになったのは。。。

 

毎朝、武術の稽古するようになったことや

 

自然に囲まれた環境の中で、

見えないものに価値を感じるように

よりなったことが影響している。

 

2023年は、風の時代に

本格的にシフトしてゆくことも

関係しているのかもしれない。

 

 

ロンズー

 

追伸:

今は、自分の経験が

誰かの役に立つことが出来ることに

純粋に生き甲斐を感じる。