「つたえたい」

何もないと
ずっとずっと
何ももってないと
もっている人を羨んで
うしろ向きに生きてきた
もっている人は一握りだと

みつけたの
やっとやっと
みつけたのここに
すぐここにあることを
公園の水道のじゃぐちを
開けて水があふれるように

あふれるの
つぎからつぎと
あふれでてくるの
言葉が詩がつぎつぎと
きみはそれを手ですくい
耳に近づけて聴いてくれる